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キャラクターでストーリーを動かす①
 

キャラクターでストーリーを動かす①

この記事はアピリッツの技術ブログ「DoRuby」から移行した記事です。情報が古い可能性がありますのでご注意ください。

ゲーム内イベントのシナリオを書いていると、登場させるキャラクターの人選によって行き詰ってしまうことがあります。 手っ取り早く起承転結に導いてくれる優等生を探しましょう。

はじめに

お話を書いているうちに、展開が詰まってどうしてもストーリーが動かなくなってしまった…という経験がある方は少なくないと思います。
こうなってしまうと、にっちもさっちもいかなくなってしまいますね。
泥沼を回避するためにも、物語を動かすキャラクターに協力してもらいましょう。

今回のお話は、私自身が現在シナリオを担当しているタイトルを例に、一からキャラクターを作るのではなく、既にゲーム内に登場しているキャラクターを数人ピックアップしてイベントシナリオを書く、という想定です。

登場人物を決める①

私が現在担当しているタイトルでは、ほぼ毎回イベントの主役となるキャラクターが事前に決まっています。そのキャラクターを軸にイベントのシナリオを考えていきます。
登場人物が多いタイトルなので、イベントごとに登場させるキャラクターを変えて、色々なキャラクターの魅力を伝えていきたい…と思ってはいるのですが、キャラクター同士にも相性というものがあります。直近のイベントに登場していない、なおかつ主役となるキャラクターと相性の良いキャラクターを選ぶことを心がけていますが、中々うまくいきません。
(そもそも第一に考えなくてはならないのは、シナリオをうまく回すことではなく、ユーザーの方々に満足していただくことなので…。)

今回の例では、季節にちなんだイベントで「十五夜」をテーマにします。
まずはキャラクターを選んでプロットを組んでみないことには始まらないので、数人ピックアップします。

登場人物を決める②

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※画像はイメージです。

主役として登場させることが事前に決定していた①の明るい女の子を軸に、過去のイベントに登場していないキャラクターの中から4人ほど選びました。
左から、
②中二病の子
③王子様のような子
④十五夜から「兎」を連想して、過去にバニーの恰好をしたことがある子(うさぎさん)
⑤生真面目だけど少し子供っぽいところがある子、です。

実際にこのメンバーでイベントシナリオを書こうとして数日間筆が進まず悩み続けてしまったので、後日練り直すことになります。
この中には、話の起点となる誰か……つまり「起承転結」の「起」の部分になってくれるキャラクターがいなかったためです。(私の力不足でもありますが…。)

登場人物を決める③

締め切りも迫って来たので焦り、試しに登場人物の変更を試みます。
ゲーム画面の仕様上、一度に5人以上のイラストを表示してしまうと会話画面が詰まりすぎてしまいますので、一つのイベントに登場させるキャラクターは、今のところ4~5人まで、としています。(演出上、全員を一斉に表示させることが多いので。)
ですので、前項の画像③の王子様のような子、④のうさぎさんの出番は次回のイベント以降に回し、新たに下の画像③のスピリチュアルさんを投入しました。

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※画像はイメージです。

このスピリチュアルさんが起承転結をうまくコントロールし、ストーリーはするすると動いていくことになります。

「登場人物を決める②」の時点では、自由奔放に動き回るキャラクターは多いものの、場をおさめて新たな展開につなげる役割のキャラクターがいませんでした。
スピリチュアルさんは物静かで意味深なことを話す上に、カードによる占いを得意とするキャラクターなので、「占い」を起点にし、物語を動かしていくことが出来るのです。
このように、何か特別なことを得意とするキャラクターは特に、起点にしやすいです。

ようやく登場人物が決まりました。
続きは次回です。

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