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選択肢で読み手を引き込む
 

選択肢で読み手を引き込む

この記事はアピリッツの技術ブログ「DoRuby」から移行した記事です。情報が古い可能性がありますのでご注意ください。

以前の記事で、少しだけゲームでのストーリー演出について触れました。
今回はその続きとして、ゲームならではの表現方法の一つ、「選択肢」についてお話したいと思います。

はじめに

ゲームのストーリー中にプレイヤ―自らが選ぶ選択肢には、単純な「はい or いいえ」のものから、ゲームの流れからプレイヤーが感じたであろう思いが反映されたものまで、多岐にわたります。
用意された通りにストーリーが進んでいく一方で、プレイヤー自身の選択を問われることで、自分がストーリーに参加しているような感覚を味わうことができるのです。

その中でも、選択肢によってその後のストーリー展開が大きく変わっていくものと、そうでないものがあります。
ノベルゲームとして世に出ているゲームでは前者が多いですが、オンラインゲームやソーシャルゲームでは、仕様上ストーリー展開を変えることは難しいです。
そのため、選択肢直後の短いストーリーのパターンが数種類用意されており、その後同じストーリーに合流する、というものが多くなっています。

この記事では後者の、大きく展開が変わらないタイプの選択肢についてお話したいと思います。

選択肢後の小さな変化

どの選択肢を選んでも、結局その後のストーリー展開が変わらないのであれば、選択肢に意味はないのではないか?とお考えの人もいると思います。
ですが、読み手であるプレイヤーに少しでも物語へ介入してもらうことで、よりお話への愛着がわくのではないかと、個人的に考えています。

例として、選択肢なしで進行する想定の画像を用意しました。

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このままでも何の不都合なくストーリーが進行していきますが、今一つ物足りなさを感じます。
キャラクターがプレイヤ―に問いかけるような台詞を言っているのにも関わらず、反応もなしに話が進んでしまっているからです。

では次に、選択肢を選んだ直後のみストーリーが変わる例を見てみましょう。

▼選択肢直前の台詞
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▼選択肢登場
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▼上の選択肢を選んだ場合
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▼下の選択肢を選んだ場合
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▼共通ルートへ合流
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このように、問いかけがない状態で話が進行していくよりも、キャラクターがプレイヤー自身に語り掛ける形を作り、プレイヤーが選んだ選択肢に対してキャラクターの反応が変わることで、よりストーリーに入り込みやすくなります。

選択肢を有効活用すれば、ストーリーへの没入感をより高めることが出来るのです。
こういった選択肢以外にも、推理系のお話ならばプレイヤ―自身に答えを選ばせる、といった使い方もできます。

最近では、思わず笑ってしまうような小ネタが選択肢に仕込まれているケースも多く、笑いのセンスの見せ所でもありますね。

終わりに

私は選択肢後の反応を全て回収したいタイプなので、選択肢が非常に多いゲームをやるときはとても時間がかかります。
その分、キャラクターの色々な面を見ることが出来てとても楽しいですし、より強くキャラクターへの愛着をもてます。
いつも何気なくストーリーを飛ばし読みして、選択肢を適当に選んでいる方も、ストーリーそのものをスキップしてしまう方も、この機会にストーリーをじっくり読んでみると、新たな発見があるかもしれません。

画像作成には
ティラノビルダー

いらすとや
以上を使用いたしました。

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