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「5年後、10年後のキャリアだけじゃなく、30年後も考えよう」メディアサービス部 部長 鈴木利夫 インタビュー

メディアサービス部(以下、MS部) 部長 鈴木利夫さんのインタビューです。「5年後だけじゃなく30年後のキャリアを面接で訊くのは、本気で考えてほしいからですよ」と語る鈴木さんに、部のこと、そして採用面接のことを中心に話を聞きました。(2020年12月 取材)

鈴木 利夫
メディアサービス部 部長
2011年 入社
映画を観ることが好き。最近すごかった映画は『KILLER SOFA』。

メディアサービス部は「職人」が多い部署

―― アピリッツご入社の経緯を教えてください

詳しくは言えないのですが、もともとは通信系の研究機関に長く関わっていました。そこで新しい通信サービスの仕様を作ったり、自分でプログラムを書いたり、開発会社に発注したり。

―― つまり元々はエンジニアだったのでしょうか?

“開発現場よりのプロジェクトマネージャー”がより適切な職種だったと思います。複数のプロジェクトに同時に参加して、過去の経験値をもとに「そもそもこういう要件でしたよね?」「ここ直したほうがよくないですか?」などと相談するんです。

自分で開発することもあれば、開発を別の会社にお願いすることもありましたし、いろんなレイヤーの仕事に関わって、管理や調整ごとを引き受けていました。

で、いろいろあって、知人の紹介でアピリッツに参加しました。

―― メディアサービス部はどういうチームですか?

私達はメディアに関連したサービスやWeb全般の仕事はなんでもやります。で、MSは「ザ・職人!」といった感じのチームです。技術を深堀りしていく人が多いですね。他の部署と連携しながら仕事をするメンバーもいます。

―― 鈴木さんは、どういうふうにMS部を率いていますか?

(しばらく腕を組んで考えたのち)あまり口を出さないようにしています。自分たちで考える力を身につけてほしいからです。“自走力”ってよく言われる言葉ですよね。自走するためには、経験するしかありません。ですから、口は出さずに見守っています。

這い上がる根性を持っている人は伸びる

―― どんな人が伸びていると感じますか?

「伸びる=技術力を高めること」だとするなら、身もふたもないことを言いますと、「伸びたい」と思って動けるひとが伸びます。

もちろん、伸びないひとだって何も考えていないわけじゃなく、「まずいな」「置いていかれるな」と認識しているはずです。でも「どうやったら追いつくのか」「どう動けばいいのか?」を考えて動けない。

こういうことって、他人に教わったからどうにかなるものでもないと考えています。誰かの話を聞いたり、本を沢山読んだからって、よいコードが書けるわけないんです。ラーメン1000杯食べたってラーメン屋にはなれないのと同じ。ラーメン屋になりたいんだったらラーメンを作る以外ないです。

だから、コードも書かないとうまくなりませんし、自分でやらないとできないんです。

自分の場合、若いとき最初に就いた仕事って、製造する会社さん向けに仕様を作ることだったんです。で、上司に見せると「ダメ」とだけ言われる。ひたすら直して提出して、また「ダメ」って言われて、また直して……「どこがダメなんだ?」って当然ムカつきますよ。で、ムカつくから「次こそは!」って頑張る。

最後にやっと受け取ってもらえたんですが、そのときも一言「センスねえな」って(笑)。やっぱりムカつく!(笑)で、「次はもっと良くしてやる!」って燃えるんです 。こんなやりかたが今の時代と合ってるかは、はなはだ疑問です。ただ、這い上がる根性を持ってる人は必ず大きく成長します。

話すと優しい鈴木さん。(撮影のためにマスクを外しています)

―― では、どんな人に来てもらいたいですか?

職人も必要ですが、同時に、職人ではない方も必要だと思っています。たとえば、昨今話題になっているDX(デジタルトランスフォーメーション)推進をおこなう場合、DXマネージャーは必須の存在です。

もしDXマネージャーがいないままプロジェクトが始まると、「DXを技術で解消しましょう」と動く実行部隊だけで終わってしまうんです。「どういう技術で、こんなDXを実現しましょう」というお話を、お客様と会話できる人が必要です。

私達は「ものを作る」ことを中心とする人が多い組織ですから、これから先は”旗振り役”な方にも今よりもっと沢山来ていただいて、よりスケールアップしていきたいです。

「5年後のキャリアはわかったよ。じゃあ、20年後、30年後どうしてたい?」

―― 鈴木さんは採用面接でどういうところを気にしますか?

その方の立ち位置によって視点を変えています。

中途採用の場合は、それまでのお仕事と、当社でやりたいことを伺って「じゃあ、この人は本当にアピリッツで長く働いていただけるか?」と考えます。スペシャリストを志向する人ならば、もちろん技術を重視します。

第二新卒の場合は、面接の時点での技術の高さは問いません。自分の将来を考えているかどうか、また、自分のレベル感をどのように把握されているかをよく質問します。

「チームを率いたい」と志望する人が、いざ現場に入ったら自分よりはるかに技術が高い”ザ・職人”たちの集団が待ち構えているわけですから、そりゃ大変です。そのあたりのギャップや覚悟がどのくらいあるかを冷静に話し合うことが大事だと思います。あと、夢も希望もなく入っても成長はむずかしいですし、楽しくないですから、何をしたいのかは知りたいですね。

最近はプログラミングスクール出身者もアピリッツに入社してくれています。彼らは勉強熱心で根性があります。ですから、これから大きく伸びていくだろうなと感じています。

最後に、新卒。新卒はいろんな方が応募してくださるので、会社的に合っていそうか、技術に興味があるかを重視します。そうじゃないと仕事はつらくなるでしょうし、本人もつらいですからね。

―― 最近入ったプログラミングスクール出身者の方が、採用面接時に「5年後、10年後のキャリア像は?」に加えて「じゃあ、20年、30年後は?」と鈴木さんに質問されてびっくりしたと聞きました。

あれね、冗談めかして質問していますが、30年後をどう思っているかはホントに知りたいし、考えてほしいんですよ。だから同じことを部のメンバーにも必ず訊いています。定年を迎える頃に何をしてたい? コードを書いてると本気で思っている? それって結構しんどくないですか? じゃあどうする? って。

―― では、鈴木さんは定年頃に何をしていたいですか?

そりゃもう、気持ちよくスパッと仕事を辞めたい(笑) 仕事を続けるなら、コンサルをやります。

―― ありがとうございました! インタビューの前に「俺の話なんてあんまりおもしろくないよ~」っておっしゃってましたが、おもしろかったです

そう? 書けない話ばっかりじゃなかった? 「ここだけの話」ってのも色々あるので、それはみなさん直接聞きにきてください(笑)

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