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最近はやり(笑)の、標的型攻撃とその未来

この記事はアピリッツの技術ブログ「DoRuby」から移行した記事です。情報が古い可能性がありますのでご注意ください。

最近防衛産業でにわかに流行り始めてると言われる、標的型攻撃だが、実際には4年以上前から、こうした攻撃が観測されており、ようやく、そういう事が発生していると、報道がされたに過ぎない。

今から5年ほど前、某所で行ったハンズオンセミナーでは、三菱重工業が受けたような標的型攻撃の可能性について、指摘を行い、また、事前に入手してあった

admin権限を必要とするアクセス権への攻撃

を繰り返す、コンセプト型ウィルスもいくつか紹介し、その挙動についてハンズオンセミナーで紹介している。

その時紹介したいくつかのコンセプト型ウィルスは、後のコンフリッカーと呼ばれるウイルスになったり、今回の様な標的型攻撃に利用されている。

私たちが観測している標的型攻撃に利用されそうなコンセプト型ウイルスは、巧妙に姿を隠し、通常の状態では発見されない状況になった。

完全に、地下に潜ったかの様に見える。ウイルスは、PCに設定されているDNSを参照せず、ウイルスが他のDNSを参照している。この通信は、他のクライアント(例えば、IE)が通信しているとき、それに乗じて、https通信を行う。実際に通信しているのは、暗号化されたDNSクエリーであり、内容を解読*1しても、webコンテンツが流れているわけではない。

また、活動時間も、ユーザが利用していないアイドル時間に、通信以外の行動を行い、ユーザがネットを利用している間に、通信を行い、ユーザに気づかせない対策を行なっている。

こうした、状況を踏まえ、標的型攻撃の対策を行うべきであり、弊社では、それを踏まえた対策セミナーを考えている。現在検討しているセミナーは以下のとおり

  1. 標的型メールの最新動向の把握とメール送信事故等の防止対策セミナー
  2. システム管理者向け 標的型攻撃対策ハンズオンセミナー(3日間コース)

1は、企業や事業部、部署毎に実施するもので、教育フェイズと訓練から構成されており、繰り返し訓練を行うことで、ひとりひとりに自覚させ、標的型メールを踏みにくい耐性をつくることを主軸に考えている。

2は、上記訓練を繰り返し行なったとしても、一定割合で踏んでしまう社員が居る統計がある。

このため、「実際の標的型メールを改良」した物を複数種類用いたり、実際に攻撃が行われた際に記録されたログを用い、実際に何が起きるのかを、体験していただき、どのような対策を行うかを理解して頂ける、セミナーである。

それぞれの対策セミナーは、開催決定次第、都度、http://security.kbmj.com/ にて公開する。

*1: SSL通信は、暗号解読の方法が幾つかある

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