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【0秒通勤】ワープについて考える
 

【0秒通勤】ワープについて考える

この記事はアピリッツの技術ブログ「DoRuby」から移行した記事です。情報が古い可能性がありますのでご注意ください。

SF的な世界観を持ったアニメ・ゲーム等の多くのコンテンツにおいて、離れた場所へ自由に行き来(または一方通行)する手段が登場しています。今回はこのような離れた場所への移動術、ワープについて考えていきたいと思います。 ※本記事はフィクションを織り交ぜた説明を行っています。ご了承ください。

0秒通勤への道

今回考える、ワープの性質は次の1点のみです。
現状の実在するどの移動手段よりも速く移動できる。

コンテンツに登場するワープと言えば、体から光が出てふわっと消えたり、宇宙船でギューンと移動したり、ドア状の物体を通過するだけで目的地まで行けたり等々、不思議な性質を持ち合わせているものが多く見られますが、今回の記事で考える性質は上の1点だけになります。

ワームホール

早速本題に入りたいと思います。現状、物の速度は光の速度(秒速30万キロ)を超えることが出来ないと言われています。つまり、どんなに速い車やロケットを作っても、必ず上限が来てしまいます。
しかし、その上限値を超えた速さで移動ができる現象があります。それが、ワームホールです。
SF好きな方なら何度も耳にしているかもしれません。多くのSF作品の中でワープの説明として頻繁に用いられる現象です。
ワームホールは、時空と時空を繋ぐトンネルのようなもので、これを自在に扱えれば、通常の移動よりも高速で移動が可能になるのではないかと言われています。
時空と言っても難しいので、イメージとして書き下します。
私たちは普通、道路の上を歩いて目的地まで行きますが、ここにフタが外れた魔法のマンホールがあり、それが一直線にブラジルまで繋がっているようなものを考えてください。道路の上を歩いて進むと地球の表面に縛られるため、一直線にブラジルまで行くことはできません。しかし、魔法のマンホールを使えば、一直線にブラジルまで進むことが出来ます。同じ速度の乗り物を使っても、移動距離が違うため、結果的に速く移動できます。
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これを応用して、どこの目的地にも一直線に行けるような魔法のマンホールが出来れば、現状実在するどの移動方法よりも高速な移動が可能になるわけです。

ワームホールは実在するのか

上述のようなワームホールは実在するのでしょうか。
最近、時空のさざ波と言われる「重力波」という現象をとらえることに成功した、とアメリカの研究機関が発表しました。このさざ波を詳細に解析すると、ワームホールがあるかどうか確かめられるようです。
これはイメージとして、水面に生活していると考えてください。水面に何もなければ、遠くから来た波はそのまま私たちのところへやってきます。しかし、水面に邪魔者があると、そこを波が通ろうとしても波の形が変形させられてしまいます。これと同じようなことがこの空間でも起こっていて、この邪魔者がワームホールということです。
現状取得できる信号では、信号の強度が十分ではないため、まだ決定的な証拠は見られていませんが、観測機のグレードアップによって、今後ワームホールを捉えられる日がすぐそこまで迫っているかもしれません。
従って、現状の答えは「現実味を帯びてきた」と言えるのではないでしょうか。

終わりに

SFよりも現実よりなお話をしたつもりですが、当記事はワープや0秒通勤が実現可能だと担保する物ではありません。また、繰り返しになりますが、イメージだけでもお伝えするために、事実にフィクションを織り交ぜた説明を行っております。「ホンマでっか!?」的な姿勢で読んでいただけたら幸いです。
*参考文献*
「Echoes from the Abyss: Evidence for Planck-scale structure at black hole horizons」Jahed Abedi, Hannah Dykaar, Niayesh Afshordi

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