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【0秒帰宅!?】テレポートについて考える
 

【0秒帰宅!?】テレポートについて考える

この記事はアピリッツの技術ブログ「DoRuby」から移行した記事です。情報が古い可能性がありますのでご注意ください。

今回は、近い将来に実用化がされるかもしれない、「量子テレポーテーション」という現象について紹介します。※本記事は分かりやすさを重視するため、正確性を犠牲にしています。ご了承ください。ふんわりと内容をお伝えできればと思います。

量子テレポーテーションとは?

Wikipediaによると、

古典的な情報伝達手段と量子もつれ (Quantum entanglement) の効果を利用して離れた場所に量子状態を転送することである。

とあります。難しい言葉がふんだんに用いられているので、自分なりに用語を解説したいと思います。
まず、
・量子:物理量の最小単位、ものっっっすごく小さい粒というイメージです。
・古典的な情報伝達手段:現在使われている、メールや電話といった一般的な情報伝達手段のことです。
・量子もつれ
 これが一番意味の分からない単語ですね。簡単に解説すると、
「片方の状態が分かると、対になるもう片方の状態が分かる」ような状態のことです。
例えば、二つの箱の中の一方にボールを隠します。ボールは二つの箱の内の一つにしか隠されていません。従って、片方の箱を開けて中身を確かめれば、自動的にもう片方の箱の中身が決まります。簡単に言うと、このような状態のことです。

これらを踏まえて、量子テレポーテーションを説明すると、
「特別な関係にある粒子の効果と電話を一緒に使って、離れた場所に粒子の状態を転送すること」
となります。まだまだイメージが付きにくいと思うので、例を用いて説明していきます。

ものすごく大雑把な例

ここでは例として、「卵焼き」をテレポートさせてみようと思います。
前提として、二人の人間、AさんとBさんに「全く同じ卵」を渡して、遠く離れた場所にいてもらいます。(「量子もつれ:特別な状態」を簡略化し、全く同じものとして考えます。)
ここからBさんの作った卵焼きをAさんのもとへテレポートさせます。
①Bさんがこの特別な卵を使って卵焼きを作ります。
②Bさんが出来上がった卵焼きをよく味わって食べて、超詳細にレポートを書きます。
③BさんがAさんへ電話をし、レポートと作成手順を超詳細に教えます。
④AさんがBさんの言われたとおりに卵焼きを作ります。
⑤あら不思議、Bさんの作った卵焼きがAさんのもとへテレポートしました。

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いかがでしょうか。ただのレシピの口伝じゃないか、と思うかもしれませんが、ここで重要なことが二つあります。
一つ目は、BさんはAさんにレシピを伝えるために、火の入れ加減から箸でつついた回数、卵を割るときのヒビの入り方、さらには卵分子の並び方に至るため、超詳細に分析しているということ。
二つ目は、AさんはBさんの情報をもとに、卵分子の並び方まで完全に再現できたということ。
この二つです。こんなこと非現実的だと思われるかもしれませんが、その通りです。
卵焼きのような大きな物質では非現実的に思えるほど難しいですが、現在では、考えられる状態が少ない超小さい粒子において、この量子テレポーテーションの実験に成功したと発表されています。

応用①:テレポート

ここからは現実的かどうかは置いておいて、応用例を紹介します。
その①はテレポートです。
上の例での「卵焼き」を「人間」に置き換えるだけです。
すると、会社から自宅へ「私」の構成要素と作り方を送ると、自宅の機械が「私」を再現し、あたかもテレポートしたように移動できます。
つまり、人間を構成する要素と、その詳細なレポートを書いてくれるマシーンがあれば、どこにでもテレポートすることが出来るのです。
ただし、技術的な壁も高いですが、会社にいた「私」は、分子の並び方などの超詳細なデータを取るために機械にバラバラにされてしまうので、倫理的にも非現実的なものと言えます。

応用②:情報通信

こちらは現実的な応用例です。
上の卵焼きの例で、一つ重要なことがあります。
それは、
「手元に特別な卵がない限り、この卵焼きを再現できないこと」です。
現在の情報伝達手段では、送りたいものを(暗号化等の処理を挟むにしても)、そのまま送ることしかできません。情報漏洩が起これば、大変な被害が生じかねません。
しかし、この量子テレポーテーションを用いれば、粒の状態をどうやって変化させるか、という手順書を送るだけで情報のやり取りができます。
これは、たとえ情報漏洩が起こったとしても、特定の粒(上の例では特別な卵)が手元に存在しなければ意味がありません。従って、情報漏洩に対してとても強い情報通信手段になりえます。

終わりに

いかがでしょうか。人間のテレポートという夢のような手段にしては、倫理的にも技術的にも問題だらけであるのが現状ですが、とても面白い技術ではないでしょうか。
※繰り返しになりますが、本記事は分かりやすさを重視するため、正確性を犠牲にしています。ご了承ください。

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