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椅子が変われば環境も変わる?良い椅子のすすめ
 

椅子が変われば環境も変わる?良い椅子のすすめ

この記事はアピリッツの技術ブログ「DoRuby」から移行した記事です。情報が古い可能性がありますのでご注意ください。

作業環境を改善したいそんなときにデスクワークと密接な関係をもつ椅子の話です。

 腰痛肩こり眼精疲労・・・。日々長時間デスクワークを行うとこれらの体の負担も著しくなります。そこで日々の労働から体の負担を軽くしより効率よく作業できるような環境にするために重要なのが椅子です。今回は労働者の体に合わせて考えられたワーキングチェアについてお話いたします。

▼こだわりの3つの性能

 座っていても疲れにくい椅子は人間工学などあらゆる分野から考え抜かれたデザインをしています。具体的には以下の3点に注目し作られています。

体圧が分散されるデザイン

 物に座ると身体の表面に圧力がかかります。硬いものに座れば安定しているものの局部的に圧力がかかり、しかし柔らかいものに座れば圧力は分散されますが姿勢が崩れやすくなってしまいます。椅子の座面は体の圧力が分散され、かつ安定感を持って座れる程よい固さ追求しています。また体に沿ったデザインにすることで椅子との接触面積を広げることで、圧力の分散と姿勢保持を両立させています。
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背骨が自然なS字曲線を描けるようなデザイン

 人間の背骨は2本足で立ったときのバランスをとるために常にS字のようなゆるやかなカーブを描いています。しかし座った途端このS字形状は崩れ、アーチ型に歪んでしまいます。そうすると腰や椎間板への負担も大きくなり、やがて腰痛や疲れ、内臓の圧迫などの疲労へと繋がっていきます。そこで注目されたのが背もたれの形状です。人間の背骨の曲線に合わせたデザインや骨盤を支えより安定感のある座り心地を追求したデザインなど、背骨に対するサポート機能が数多く備わっています。中には体が前すべりしてしまわないよう座面の一部に傾斜をつけたものもあります。

自分に合った高さに調節できる設計

 人間の体に合わせたデザインとはいうものの使う人によって体格の違いや姿勢差などが生じます。いくら良い椅子であっても足が届かなかったり、背もたれの曲線が合わなかったりすると折角のサポート機能も意味がありません。自分の身長や姿勢に合わせて座りやすい高さや角度に調整できることも椅子選びの中で大切な要素です。

▼こだわりの機能と形状

 3つの要素を追求した結果、そのこだわりは椅子の形状や付属機能に反映されています。
肘掛の有無や、もたれかかった方向へ傾くロッキング機能、背もたれ一つにしても背の高いものから低いものと多種多様です。

背もたれの高さ

 背もたれはおおまかに「ハイバック」「ミドルバック」「ローバック」の三種類の大きさに分かれます。背もたれの高いハイバックは頭部までもたれかけられるので首の負担が減ります。そのため1日3時間以上の長時間作業でも疲れにくい状態で過ごせます。ただしサイズも大きく部屋の広さによってはかなりの圧迫感が生じます。ミドルバックはハイバック・ローバックの中間の高さです。ハイバックのように3時間以上の作業にも適切、というわけではないのですが、ある程度の時間なら疲れ辛く作業ができ、部屋もあまり圧迫されないサイズ感となっています。最近ではヘッドレストが付属しているものが多いですね。ローバックは上記の二つよりも更に背もたれが低くコンパクトな印象。背が低い為視界を遮ることなく一人暮らしの部屋にほどよくおさまるサイズです。価格も一番安いのですが、長時間作業をするには不向きな為、1日1時間と短時間作業を行う人におすすめです。

肘掛

 肘掛があるとやはり腕の負担がかなり軽減されます。腕は体全体の16%もの重量をもっており、マウス作業やタイピングするときは宙吊り状態になりがちです。肘掛があることによって腕の重みが肘部分で分散され、かつ安定した状態で作業を行うことができます。また肘掛に肘を置いたポーズは肩甲骨周りの筋肉を休められるポーズにもなっているのでデスクワークの最中にこまめに行うのもおすすめです。
ただ、作業机の高さによってはひじかけが邪魔で机の下に収まらない場合もあります。購入の際は肘掛の高さが調節可能かどうかなのも含めて、机との兼ね合いも見ながらの検討が必要です。

ロッキング機能と高さ調節

 ロッキング機能があると椅子を自由な角度に傾けられるので椅子に座ったままで楽な姿勢がとれます。体に合った角度に倒したまま作業ができるという点でもポイントが高いですね。椅子の高さ調節は個々に違う机や画面の高さ、または使っている個人の脚の長さによって調節しなければならないので非常に重要です。まず、変更できる高さの中に自分の体に合った高さがあるもの。そして簡単に自分の好きな高さに微調整できるものがおすすめです。

前傾型後傾型

 ひとくくりにデスクワークといっても業種によって仕事中にとる姿勢は前傾と後傾の二種類に分かれます。前傾はアナログや液晶タブレットを使用したイラスト業務、もしくは作業をする際いつも前のめりになってしまう人にはうってつけです。後傾はキーボードでタイピングするタイプのものから何かと汎用性の高い姿勢がとれるようになっています。
後傾に比べ前傾タイプのものは数が少ないのですが、作業中によくとる姿勢を思い浮かべながら作業スタイルに合った一品を探すと良いと思われます。

▼今からできる作業環境の改善

 ここまで紹介してきましたが、高価なものや種類も様々でなかなか購入に踏み切れなかったり、手元に届くまで待つまでの間もどうにか作業環境を改善したいと思う場合もあります。
そんなときは
・画面を高くするなどして無理のない姿勢で作業できる環境にする
・腰の後ろや体の下にクッションを敷いて無理なく正しい姿勢で座る
・画面の明るさを下げ眼精疲労から来る肩こりを和らげる
といったことを試してみるのも良いかもしれません。

▼最後に

 そんな考え抜かれた椅子でも全ての肉体的負担から解放してくれるわけではありません。どんなに良い椅子に座っていても長時間作業すれば疲れは表れます。気分転換に立ち上がったり目を休めたりなど合間に休憩を取りながらデスクワークに励んでください。

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