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ChatGPTにアピリッツのプレスリリースを書いてもらったら「カンのいいアシスタントが来た~!」と思った

OpenAIが開発した自然言語処理モデルを活用したChatGPT。流行ってますよね。もう猫も杓子もChatGPT……という空気なので、広報のわたしも、その流れに乗っかって「プレスリリースをChatGPTに書いてもらったらどうなるか?」を、無料版を使って試しました。

結論から言うと「なるほどこれは便利だわ」と感じるレベルです。とくに広報の仕事を始めたばかりで「プレスリリースってどうやって書けば……」と困っている人(昔の自分です)にとって、ChatGPTは心強いお手伝いさんになるはず。また、仕事で文章をいっぱい書く人にとって、「大事な基本」に立ち返るいい機会になるとも感じました。

ChatGPTにオフィス増床のプレスリリースを書いてもらおう

今回は、アピリッツで過去に出したこちらのお知らせをもとにChatGPTにプレスリリースを書いてもらいました。

プレスリリース:アピリッツ、オンラインゲーム事業とWebソリューション事業拡大に伴うオフィス増床のお知らせ ニューノーマルに対応したオフィスをZ世代がデザイン

2年前にオフィス増床をしたんです。いまもカフェや懇親会やゲーム開発のオフィスとして愛されている場所です。

で、どうして既存のプレスを選んだのか? 理由は次の2点です。

情報漏洩に気をつけましょう

「未来の、未開示の情報」をChatGPTを使って書くことは情報漏洩のリスクにつながるおそれがあると考えました。今回は腕試しがしたいだけだし、じゃあ過去のプレスと見比べるのもいいかな……と思い、昔懐かしのオフィス増床のプレスをチョイスした次第です。

とはいえ過去を振り返ってばかりもいられませんし、もし「新サービスのお知らせ」などを書きたいときは、実際の社名やプロダクト名は入れずに試すとよさそうです。

インサイダー情報が漏れると悲劇が待っているので、そこは慎重にいきます(アピリッツはインサイダー情報の教育も念入りにやっています)。

当時「どう書けばいいんだろう」と私が迷った

広報として仕事を始めてまもなくの頃で、「どう書くのがいいんだろう?」とあれこれ迷ったからです。他社さんのプレスリリースを参考にさせてもらったり、社内のメンバーに相談しながらなんとか書き上げました。

なので、そんな当時の自分のことを思い出しながらChatGPTを使ってみることにしました。

ChatGPTはラフな言葉の意図を汲み取ってくれる(人間以上に)

まず一回目。

スラスラ出てきます。ChatGPTが書いてくれたプレスリリースは、タイトルと冒頭の数行を読めば「ああ、事業拡大して会社が成長しているから2/15にオフィスを増床したんだね」とわかります。さすがにこのままパブリッシュすることはありませんが、どんなことを書けばいいかの補助線としては立派に機能しています

なにより、わたしのラフな命令からこちらの意図をここまで汲み取って仕上げてくるのでびっくりしました。ChatGPTご自慢の自然言語処理のパワーを感じます。

では次に要素を足してみます。この新オフィスのデザインや設備は、当時入社間もない若手の社員が主導して考えてくれたんです。そのことを命令文にグダグダっと書き足してみました。

増床日が抜けてしまいましたが、「若手社員が中心となり、新しいオフィスの空間デザインや機能的なアイデアを提案し、活気あるオフィス環境を実現しました」なんて言い回しは参考になります。

なんというか、ChatGPTはカンのいいアシスタントのようです。

ChatGPTはタイトル案も考えてくれるよ

でもプレスリリースのタイトルがそっけないな……ってことで、タイトルも考えてもらいました。

今回は5案としましたが、これ10案でも10000案でもいいんですよね。黙々と10000案出してくれます。ここまで「!」を連呼するタイトルは、アピリッツではまだチャレンジしたことがありません。

ちょっとニュアンスを変えてみましょう。

ちゃんとこちらの雑なニュアンスを読み取って1000本ノックをこなしてくれる相棒です。自分一人で悩んでどん詰まりになるくらいなら、ChatGPTを参考にするのは大いにありだと感じました。

以上のように、オフィス増床のプレスをChatGPTに書いてもらいました。こちらからの命令文を工夫すれば、さらにいろんなバリエーションのプレスリリースの草稿を出してくれるはずです。

スクリプト(命令文)が大事

ChatGPTはユーザーとのチャット内容(命令文のやりとり)によって出力が変わります。実際に試してみると「何もしなくてもChatGPTの出力のクオリティはそこそこの及第点だが、ちゃんと使い込むともっと精度が上がる」と痛感するんです。そんな一例を紹介します。例えば「こういう表現ってこのシーンだとなんて言い換えたらいいんだっけ?」とChatGPTに相談してみると……?

まちがっちゃいないが、とても味気ない

実は、これと一語一句同じ問いかけを、私が去年から使っているChatGPTのアカウントでも試しました。するとまるで違う内容が出てきました。

あと一息だけど、こういうのを知りたかった!

こっちのほうが私は「いいな」と思います。バリエーションが多く、このフレーズの意味と効果がわかりやすい。おそらくプレスリリースを作成する場合も、同様に使い手側による命令文の工夫が必要です。

では命令文の工夫には何が必要なのでしょうか? まずは「このプレスで、わたしたちは何を伝えたいか?」の視点だと思います。

結局、「このプレスで何が言いたいんだっけ?」が重要

広報としてプレスリリースを作成するようになったばかりの頃、下書きの段階から永山CFOによるレビューを必ず受けていました。プレスリリースの内容はIRの開示とも関係することがあったからです。

ここでのフィードバックで一番ありがたかったのは「で、ポイントは?」という言葉です。そう、ポイント。たとえば「アピリッツって若手が多い会社なんだな」だとか「このサービスはどういった顧客のために作ったのか」です。

このポイントがブレることは、文章の「てにをは」が崩れることよりも致命的だと私は考えます(もちろん「てにをは」がおかしいプレスは、みっともないですし、読んでくださる人に失礼なので、超大事なのですが)。

「N月N日までにこのリリースを出さなきゃ!しかもなるべくカッコよくて、わかりやすい感じのを!」と焦ってノーシンクで文章を作ると、たいていロクでもない内容になります。ポイントを見失っているからです。

なので、「このプレスリリースのポイントは何なのか?誰に、何を、知ってもらって、どう感じてもらいたいのか?」と、ポイントをしつこく考えながら原稿を読み返すと、ChatGPTに何を書いてもらうべきで、彼らが出力した文章から、わたしたちは何を選び、調整するべきかが、おのずと見えてくるはずです。

おそらく「ChatGPTに丸任せした文章」はすぐにわかります(今のところ……の話ではあるかもしれませんが)。なぜなら「ポイント」を生み出し、ポイントを大切にして、ポイントにふさわしいアウトプットを選ぶのは、わたしたちだからです。精進します。

ということで、アピリッツのニュースはこちらです!見てね!

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