アピリッツのオンラインゲーム『ゴエティアクロス(ゴエクロ)』では現在「衣装デザインコンテスト」を開催中です。受賞作品はゴエティアクロス内でユニットとして実装されます。(また、ペンタブレットやアマゾンギフト券といった賞品も用意されています!)
今回で3回目の開催となるこのコンテスト開催を記念して、全3回の「ゴエクロデザインについて」の連載を行います! 第1回である今回は、アピリッツのリードデザイナーである飯山と、デザイナーの白岩がキャラクターデザインのフローを語ります。(2021年11月取材)
キャラクターの魅力や価値を知ってほしい!
―― 「衣装デザインコンテスト」は今回で3回目です。このコンテストを立ち上げたのは飯山さんとのことですが、始まったいきさつを教えてください。
飯山:いくつか理由があります。まずは、ユーザーのみなさん同士でワイワイ盛り上がるようなキャンペーンがあるといいなと思いました。
そして、キャラクターにもっと興味を持ってもらえるといいなと……。ゲームを遊んでくださったユーザーのみなさんが手に入れたキャラクターたちは、世に出るまでにいろんなプロセスを経ています。どうやって作られたのかをもっと知っていただけると、より愛着を持って楽しくプレイしていただけるかなと考えました。
せっかくユーザーの皆さんの手元に届くキャラクターですから、目いっぱい好きになってほしい。その為に、プロセスの一部である「キャラクターデザイン」という部分を、ユーザーの皆さんと共有してみたいと思いました。
あとは、単純に私がやってみたかったんです(笑) 私がユーザーの立場だったら、自分の作った魔神のデザインがゲームに出てきたらうれしいなって思いました。
白岩:応募していただいた作品は開発メンバー全員で拝見しています。ゴエクロはこれからも新しい風をどんどん取り入れていきたいですし「ああこんな魅せ方があるのだな」とユーザーのみなさんに教えていただくことも沢山あります。
―― 「応募があるかな」って緊張しましたか?
飯山:最初はドキドキしました! 「応募が全然なかったらどうしよう……?」って。でも、反応をたくさんいただけてうれしかったです。毎回応募してくださる方もいるんですよ。
入賞するのはどんなデザイン?
―― 応募作品の選考風景ってどんな感じでしょう?
白岩:まず開発メンバー全員で「いいな」「かわいいな」と思った作品を選びます。そしてデザイナーチーム側で実際にゲーム内で実装したときの見栄えなどを考えながら、ゴエクロの世界観に相応しいものに絞って決定しています。
―― 「実装したときの見栄え」というと……
白岩:実は、4頭身のデフォルメのイラストだとかわいいのに、ゲームの6~7頭身くらいになると急に印象が変わることってよくあるんです。デフォルメキャラの状態だと装飾がいっぱいあって華やかに見えたけど、本来の頭身で描くと間延びしてスカスカに見えてあんまり可愛くなくなってしまったり……。
飯山:そのこともあり、今回から応募のテンプレートの頭身を変更しました。よりゲーム内の姿をイメージしていただきやすくなったかなと思います。
―― ずばり、入賞のコツを教えて下さい。
飯山:キャラクターへの愛や設定に対するリスペクトが感じられるとうれしいです。
白岩:独自の世界観を持ちつつも、ある程度は世界観との整合性がとれていると、開発メンバーもユーザーの皆さんも親しめるキャラクターになるかなと思います。たとえば「盗むのが得意なキャラクター」なら、「ゴエクロの世界にあるどんな物をこの子は盗むんだろう?」など、空想を広げながら描いてみてください。
―― 受賞デザインはゲームに実装されて、その作者さんにプレゼントされるんですよね。
白岩:はい。「こんな細かいところまでゲームで再現してくれてうれしい!」という感想をいただくと「やってよかったな」って思います。
飯山:ユーザーのみなさんに喜んでいただきたいなと思って始めた企画なので、私達もうれしいんですよね。
デザインに合わせてストーリーが変わることも
―― 実際の開発現場ではどんなふうにキャラクターが生まれていますか?
白岩:いろんなパターンがあります! イラストレーターに全てお任せして上がってきたものをデザインリーダーの飯山がフィードバックをおこなうケースだと、エンジニアやプランナーも混ざってワイワイ盛り上がります。
飯山:盛り上がりますね~。私からのフィードバックは「もうちょっと〇〇をこうしたら、もっと魅力的になるよ」「もうすこし〇〇を足していくことでゴエクロっぽさを出したいね」といった感じです。参考資料なども示して、修正の方向性を決めます。
―― 今までボツになったデザインってありますか……?
飯山:もちろんありますが、ボツは忘れます! しいて言うなら、没にするよりもそこから練り込んでいって商品化に耐えられるクオリティまで再構築してもらうことが多いです。
白岩:ラフの段階でバッチリ描いていただいているデザインが多いですからね。
―― ストーリーや企画ありきでデザインをすることもありますか?
白岩:もちろんあります。プランナーから上がってきた資料をもとにデザイナーが絵を起こします。プランナーさんがそのキャラに拘りを持っている場合は、ラフの段階で何度もやり取りをします。
飯山:逆にキャラクターの属性と武器の情報だけを先に教えてもらって、そこからデザイナーが「今回はハロウィンで行きましょう!」とプランナーに打診することもあります。その後、デザインをイラストレーターが決めて、そのデザインをベースにシナリオ執筆が始まることもありますね。
こんな感じでゴエクロの開発チームはそれぞれの役割があまり分断されていないんですよね。だから仕事の手が空いて暇になった人がいたら、その人が決まっていないものを着手していくことが多いです。
デザイナー側から「そのキャラクターなら、この属性じゃないほうがよいのでは?」と提案することもあります。ゲームの根幹の大切なところは、メンバー全員で話すことが多いのでデザイナーもゲームを作っている手応えを得られると思います。
ご応募お待ちしています!
―― 最後に「衣装デザインコンテスト」の宣伝を!
白岩:11/30(火)23時59分までです! ふるってご応募ください!
飯山:キャラクターコンテスト以外にもゴエクロのデザインに親しんでもらうための企画を準備中ですので、どうかこれからもご注目いただけるとうれしいです。ということで、次回はイラストレーターのenomiさんの制作現場を取材させていただきます! メイキングもあるとかないとか……。どうぞお楽しみに!