ES部の3Dデザイナーの伊藤がゲーム開発の現場に入って間もなく実感したという「身につけて一番よかった」モデリングのテクニックの紹介です。実際の行程つき!(2022年7月 取材・作成)
このナレッジの作者
伊藤さん
3Dデザイナー
ゲーム専門学校を経て、2021年2月にアピリッツ入社
3Dデザインにおける経験がまだ浅い私が、ゲーム開発の現場で得て一番よかったと感じたモデリングのテクニック「印象合わせ」の紹介です。知っている方も多いかと思われますが、こちらのハサミを実際にモデリングすることで、その手法を紹介したいと思います。
印象抽出をする前のモデル


まず、上記のハサミを印象抽出なしで30分で作成するとこうりました。


ハサミの「印象」をメモ+反映させると……?
次に、実物のハサミのスクショを撮り、ざっくりと印象となりえる部分をメモしてゆきます。
(現場ではイラストからの作成で行っていたため元イラストからでも可能です)


あとは、メモした印象をモデルに落とし込んであげます。


抽出した印象をモデルに落とし込み、テクスチャをつけると、このようになります。


かなり元のハサミと近い印象を受けるようになりました。
まだまだ未熟者で、実物のハサミとの差異はございますが、印象抽出を行うことによってかなり実物のハサミに近づいたと思います。作業時間はテクスチャ合わせ1時間半くらいになります。
人間はパッと見の印象で物の形を判断するらしく、そのおおまかな印象を抽出しモデルに落とし込んであげることで、実際には差があるととしても、印象さえ合っていれば「似ている!」という認識(錯覚?)になるらしいです。
この「印象合わせ」が最近知って良かったと感じたテクニックでしたので紹介させていただきました。