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今回は、長らく愛されてきたアピリッツの人気webブラウザゲーム「アルフヘイムの魔物使い」のお話です。こちらは2020年7月14日をもちましてサービスを終了いたしました。遊んでくださったみなさん、ありがとうございます。約7年という長い間にはいろいろな出来事がありました。ということで、2018年までプランナーを担当された大久保さんに、今だから話せるエピソードを教えてもらいました。(2020年7月取材)
「アルフヘイムの魔物使い」とは
「アルフヘイムの魔物使い」は、聖なるホーリーエルフと邪悪なダークエルフが争う異世界アルフヘイムを舞台に、戦いを終わらせるため立ち上がった「魔物使い」の冒険の物語です。魔物と共に各地を冒険し一流の魔物使いを目指します。
バトルは昔ながらのターン制バトルとなっており、様々なスキルや魔法を修得し組み合わせることがバトルの鍵となります。また、行動パターンにより敵に狙われるかどうかを左右する「ヘイトシステム」で深みのあるバトルを楽しめます。
そんな「アルフヘイムの魔物」がサービス終了……!
サービス終了当日の公式ツイッターでは111リツイートと139いいねやコメントなどなどたくさんの反応が寄せられておりました。
2013年10月のサービス開始より約7年も続いたゲームですが……
大久保さん、思い出に残るエピソードを教えてください!
大久保:自社ゲームとして社内で制作していたので、チップやイラストの構図などにプランナーからも意見を出せたことは思い出に残っています。
「ルシファーの構図をどうしよう?」とか、「大剣をどうやって持たせよう?」という話をしてた時に「剣を召喚したらどうですか?」という提案が通って実際にかっこよく作ってもらえた時は嬉しかったです!
逆に、SSRアスレイのチップを跳ねさせてみました、と見せられた時は脱帽でした!
今だから言える裏話
大久保:強敵を作っているときは楽しく、”強欲の魔王”のように簡単に倒された魔王もいれば、ギミックにこだわった”怠惰の魔王”、全然倒せなかった”色欲の魔王”など色々いて、どれもいつ倒されるかチェックしていました。
――ということは、もしかして”強欲の魔王”が簡単に倒されたのは、想定外だったのでしょうか……?
大久保:正直想定外でした!装備などで特定の耐性を高めると大幅にダメージをカットできてしまったのが原因でした。そこらへんから1属性に特化するというのはやめましたね。
――”強欲の魔王”とは逆に”色欲の魔王”は全然倒されなかったわけですが、それはそれで、開発者として悩まれたのでしょうか……?
大久保:やりすぎたかなって焦りましたね。ギミック的にも色々盛り込みすぎたので、リリース後に若干HPを下げるなど、いくつか調整入れたりもしました。
しかし、強敵として出しているのに過度な下方調整をしても面白くないので色々と悩みました。
その後、一定期間に挑戦された回数を調べてみたところ、ユーザーの皆様の魔物の強化が進んでいくにつれて、挑戦してくれるようになりました。なので、動向をチェックし続けるにとどめました。とうとう倒されたときは感慨深いものがありましたね!
――裏では色々な試行錯誤があったのですね……!
大久保:あと、個人的には最初の方のシナリオは和田さん(弊社社長)自らが書いていたと聞いて驚きました!
なんと……!せっかくなので和田社長からも一言頂いてきました!
たしかに昔のゲーム開発の現場にはまだライターが居なかったので、自分の他にもエンジニア等もシナリオやストーリーを書いていましたよ。 ”垣根を作らずに、必要であれば、全部やる。”そのスタンスが無いと、少人数でゲームは作れないですね。
――そんな少人数でゲームを開発していた時代もあったのですね……!
意外なエピソードや裏話をありがとうございました!
終了時のコメントでは「6年あまりの月日をほぼ毎日INして遊ばせていただきました」、「たくさんの仲間と魔物と楽しくプレイできたことに感謝します!」などの温かいコメントをいただきました。愛されていたゲームであったことが伝わってきました!
あらためまして、ユーザーの皆さま、「アルフヘイムの魔物使い」に携わった運営チームの皆さん、約7年間ありがとうございました!そしてお疲れ様でした!!