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資格ってホントに役に立つの? アピリッツの若手エンジニアがAWS認定資格を勉強する理由(後編)
 

資格ってホントに役に立つの? アピリッツの若手エンジニアがAWS認定資格を勉強する理由(後編)

「2022 APN ALL AWS Certifications Engineers」に選出された21卒入社の串田 匠彌(くしだ たくや)と、今まさにAWS認定資格の勉強を続ける22卒入社の澤入 広(さわいり ひろ)に、胸の内を率直に語ってもらうシリーズ第二弾。今回は「AWSの資格や勉強は、仕事で役に立つの?」というテーマでぶっちゃけてもらいました。今回の聞き手も、アピリッツCDXOの西脇です。 (取材 2022年9月)

「テストと実務は別」だけど?

AWS認定資格のテストは、知識を頭に入れて、それでテストをうけて、合格しますよね。実際の仕事とのギャップはありますか? あと「これ役に立ったな」って点も知りたいです。

AWSのサービスの概要についてパッと調べてすぐ理解できるのは、開発の現場でとても役に立ちます。社内のAWSで困っている人の手助けができるようになったのも、すごくうれしい。前は「何が課題なのか、どうすれば解決するのか」がわからなくて、つらかったんです。

資格勉強をやったおかげで、とにかく調べる時間が圧倒的に減りました。考えている時間とタスクを終わらせるスピードが違ってくる。

たとえばお客様から「こんなソリューションを導入したい、こんなシステムを構築してほしい。AWSでどんなサービスを使えばいい?」とご相談いただいたときに、「調べてあとで回答します」じゃなくてその場で「コレです!」とちゃんと回答できる。

仕事全体を進める速度が上がるっていうのはその通りですね。もう一つの大きなメリットは、お客様からも信頼して頂ける点だと思います。お客様とお話ししているその場でバンバン! と回答できると、ファンになってもらえるし、次の打ち合わせを楽しみに待ってくれる(笑) 

たしかに、いろんなことをご相談頂けるようになっていますね。

うん、そうなるとね、いい状態でプロジェクトを進められます。これって自分たちのやり方1つで変えられることなんですよ。別にPMだけがすべてをコントロールしているわけじゃなく、開発に関わるスタッフ全員で信頼度を積み重ねていける。そのほうが良いものを作れるんです。お客様も僕らもうれしい。

自分はまだその境地に達していないというか、まだ課題はたくさんあるなと感じています。ただインターンで働き始めたころと比べると、勉強を続けて理解できることも増えてきました。だから、もっとインプットしなきゃなと毎日思っています。

澤入さんはアウトプットが得意なタイプだと思うんです。業務上のコミュニケーションはとても上手い。つまり、アウトプットはできているのだから、あとは知識のインプットを頑張ればいい。

アウトプットができるって大事ですよ。

AWS認定資格の話に戻りますが、「テストと実務は別だよね」っていう意見は世の中に一定数あります。僕はそれは正解でもあると思うけれど、それは「テストで学んだことが役に立たない」って意味では決してないとも考えています。

知識を身につけて、イチから調べる頻度が減るのは大きなメリットです。料理も慣れると早くなると思うのですが、それと似ているかも。慣れていないと「猫の手でこうやって切って……!」とか少しずつやりますよね。

初めて料理する人はレシピをいっぱい見るし、「大さじ1とは?」って考えるけど、慣れると味付けもチャチャっとできるもんね。

猫の手!の串田さんと、それを眺める澤入さん

「お客様に本当に必要なこと」をどう見極める?

串田さんも澤入さんも、社会人になってまだ1~2年ですが、未来予想を聞かせてください。

一生コーディングしていることはなさそうだなと思っています。技術を身に着けているという前提で考えると、お客様のビジネスを把握した上で、お客様のビジネスを技術面からサポートできる人になりたいです。本当に必要なことだけに特化して開発を進める立場の人間になっていくんじゃないかなと思っています。

串田さんの言う「(お客様に)本当に必要なこと」って、どう見極めていくのがいいんだろう?

最優先にすべきことは、お客様のビジネスを理解することだと思います。そのビジネスに必要な機能だけを実装できるようになりたい。それって技術的な知識だけでなく、理解力も求められるのかなと思います。

エンジニアとして仕事をしようと思う人は、ビジネスじゃないところで生きていきたいケースが多いかもしれません。「ひたすらコードを書いていたい!技術を磨きたい!」って。

職人気質と呼べるでしょうし、尊いものなのですが、その仕事って彫刻で例えるなら、彫刻を作る職人さんではなくて、彫刻を彫るためのノミを研ぐ職人さんの仕事なんですよ。研ぎ師。その研いだノミは、もちろんすごく鋭くていい道具ですよ。

でもね、そうはいっても僕らアピリッツの仕事は、あくまでその鋭いノミを使っていい彫刻を彫ることなんです。ずっと研いでばっかりじゃダメ。技術を使って良質な開発をして、お客様に納品するのが仕事。

たしかに使う技術ベースで話をするのと、お客様からの要件ベースで話をするのだと、おそらく後者のほうがプロジェクトとしては上手く進むように感じます。

「技術者としての好奇心」と「ビジネス」のバランス

とはいえ、技術に特化したい研ぎ師的エンジニアの気持ちもわかるんですよ。ずっと同じことを繰り返すのは飽きるし、やりたくない。やっぱり新しい技術的チャレンジが欲しいんです。そういう要素は仕事にちょっと入っていてほしい。

だから、技術的挑戦をどのくらい、どのタイミングで入れるか、いかに彼らが挑戦できる環境にするかはいつも考えています。たとえば「お客様のビジネスを成功させるには、この新しい技術は絶対に必要だ」と判断したら、提案の段階で入れます。たとえそれが初めてのチャレンジでも「僕らなら、AWSからのバックアップも得られます」って説得する

ビジネスを優先させるためだけに技術者としての好奇心を殺すのはよくないし、知識や技術にこだわることは仕事じゃない。バランスを取っていくのがIT業界ではすごく大事だと思います。

バランスのことを話す西脇さん

AWSの勉強だけじゃ身につかないこと

自分は今まさに選択肢があり過ぎて迷っている状態です。最近鈴木さん(FS部の部長)との1on1でもこの話になりました。

インフラにも片足を突っ込み、バックエンドもやらせてもらって、ちょっとわからないな……と思っていると正直に話したら、鈴木さんに「それ、100%迷子になるよ!」と予言されてしまい、いろいろと考えているところです。

AWSに限らずいろんなことを勉強し、経験を積んで、やがてトータルで考えられるようになったら、その終着点はPMのような全体を見る人なのかなと考えています。

AWSに限らずいろんなことを勉強するのはいいことだと思います。たとえばDockerの知識がないとECSはまともに使えないし、サーバレスで行くなら、要件に沿ってFargateを使ってコンテナサーバレスにするのかAPI Gatewayとか使って完全にサーバレスにするのかを判断しないと、あとあと面倒なことになるんです。そういう判断はAWSの勉強だけじゃ身につかないので、広く掘り下げていく必要があります

知識をもつこと自体は仕事じゃないんですけど、技術に詳しいことは立派な武器になりますね。ということで澤入さん、最終的にはAWS認定資格の全制覇を狙ってね。期待してます!

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