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ゲーム会社のデザイナー職で正社員になる方法:素養編

アピリッツのエクスペリエンスデザイン部に所属しております、あさりです。日頃、アルバイトの成果物チェックや監修などの業務を行っています。

エクスペリエンスデザイン部では、アルバイト採用から実務経験を積み、正社員に登用される人が多数います。この記事では「どういった素養があればゲーム会社のデザイナー職で正社員になれるのか?」ということについて、私が見てきた範囲の内容ではありますがお伝えできればと思っております!

正社員になる「意欲」と「素養」が必要

まず最初に2つの条件があります。ひとつめ、そもそもご本人が正社員になりたいという「意志」があるかどうか。意欲がある方にだけ正社員登用を提案しています。ふたつめは、その人に正社員としての「素養」があるかどうか。この「素養」って、一体なんでしょう?

「絵が上手いこと」は「素養」なの?

実は「絵が上手い」だけではゲーム会社の正社員になれません。イラスト制作会社であればそれだけで良い場合もありますが、ゲーム会社はそうではありません。以下のような人材は「正社員になっても活躍してもらえそうだな」と判断しています。(※必ずしもこれだけに限りません)

締め切りを守る人

当たり前じゃない? と思う方もいるはずですが、非常に大切なことです。たとえば「2日後が締め切りです」と伝えた仕事があるとします。これが遅れた場合、社内はどう考えるでしょう?

2.5日で上がってきたら、クオリティによっては許容されるかもしれません。
3日なら「忙しい時期はこの人には任せられないな」と判断します。
4日、予定の2倍の工数がかかってしまうのはもう論外です。(その分野の仕事をするのがはじめて、という場合以外ではほぼほぼありえないことです)

そして、締め切りを破り続けると「もう別の人に任せたほうがいいかな」と考えます。なぜなら、どれだけいいものを作っても、想定よりも工数がかかってしまうと採算がとれないからです。制作のスピードとクオリティのバランスを保つことが大切です。

また、ゲームは様々な職種の方との協力があり形になっています。一人の仕事の遅れが、全体に影響を及ぼすことも少なくありません。原則として、締め切りを厳守することを心掛けましょう。

報連相ができる人

これも社会人としては当たり前のことではありますが、仕事の報連相をきちんとできる方には安心して仕事を任せることができます。

任されていた仕事の進行が遅れている場合は、「遅れます。いつまでにできます」と事前の連絡が欲しいんです。締め切り日当日になってから「まだ完成していません」というのは厳禁です!

事前に伝えてもらえれば、なんらかの対策をとったりスケジュールを調整したりと柔軟に対応することができます。どんなに目の前の仕事が忙しくても、進捗報告は忘れないようにしましょう。

また、仕事が遅れる原因は「何かに悩んでいる」場合がほとんどです。それをきちんと伝えて欲しいと思っています。わからないことや悩んでいることを自分の中だけで抱えてしまう人がいるのですが、だれかに聞けば一瞬で解決できるようなことかもしれません。

新しい技術を学ぶ意欲がある人

ゲーム開発の現場は日々進化しています。プロジェクトごとに必要なツールも変わりますし、新しい開発ツールもどんどん登場します。そのため、新しいものを積極的に学習していける人はさまざまなプロジェクトで活躍することができます。仮にそのツールや技術に興味がなくても、「興味を持つ努力」が出来る方は強いです。

また、円滑に仕事を進めるためには学習意欲だけではなく、中学レベル程度の基礎学力が必要になります。それの有無でツールの習熟速度が大きく変わります。

愛を持って仕事ができる人

制作者自身が楽しんで作っているものは自然とクオリティが高くなり、見ている人の目を惹きます。日頃多くの成果物のチェックを行っていますが、楽しんで作ってくれたであろうクリエイティブは一目でわかります。逆もまた然りです。

愛ってつまり、制作の対象に対して興味を持つことです。なにか仕事を任されたとき、渡された資料だけを見て作るのではなく自分でもネット検索などを活用して追加の参考資料をさがしてみたり。なにを参考にしていいかわからないときは、気軽に相談してくれればいいんです。

だれかに楽しんでもらうには、まずは自分が楽しんで制作に取り組むことから!

ジョブローテーションを行い、色んな人と仕事をする

上述のような意欲と素養がある方には、正社員登用を目指してトレーニングに入ってもらいます。

UI、エフェクト、モーションなど…デザイナーの業務にもさまざまな分野があります。上司やプロジェクトをローテーションし、いくつかのスキルを実務レベルまで身に着けていただきます。

スキルの幅が狭く、特定のプロジェクトでの活躍しか期待が出来ない方は、正直なところ会社としても正社員として長くお付き合いすることが難しいです。そのため、さまざまな上司の下に付きスキルの幅を広げ、どのプロジェクトでも一定以上の活躍が出来る人材になることが求められます。

また、スキルの幅だけでなくどんな人間とも円滑なやり取りができるようなコミュニケーション力も正社員には必要とされています。

ゲーム会社ではさまざまなタイトルを開発します。それぞれデザインや、求められる知識やツールが違います。そのため、多様な現場に対応できることが重要な素養なんです。色々な分野の仕事ができて、仕事上でのコミュニケーションを積極的に取ることができる。あと一押しとして、持っているスキルの中で何か一つ特出したものを身につけることができれば正社員への道が開かれます。

今回は基礎中の基礎をお伝えしましたが、次回は実際にアルバイト採用から正社員になった「かめ」にどうやって正社員になったかを説明していただきます。

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