アピリッツには「社内公募制度」という人事制度があります。アピリッツに所属する社員にむけて、アピリッツの各部署が人材募集の情報を開示し、社員自らの意思でこれらに応募する制度です。”社内転職”とも呼ばれるこの制度を利用して新しいキャリアを築いている2名の方に、今回匿名でお話を伺いました。(2020年 9月取材)
「やってみたい」「環境を変えたい」 勇気を出して応募
ーー 「社内公募制度」に応募したキッカケを教えてください。
Aさん:自分が「やりたい」と思う仕事が募集されているのを見つけて、そこでまず社内公募制度に興味をもちました。もともとゲーム系の仕事に興味があって、そちらを志望していたんです。でも当時はゲームではない開発の仕事に携わっていました。そして当時の上司との定期的な個別面談のときに、思い切って「ゲーム開発に挑戦したい」と相談しました。
私が応募した職種は「上司の許可」は不要だったのですが、とても迷っていたので、思い切って相談したんです。とても親身に相談に乗ってくださいました。今でも感謝しています。
求められるスキルに自分があっているか、どういう仕事の進め方になるのか、仕事の詳細……そういった不安を上司に聞いてもらって、気持ちの整理をつけて応募しました。
ーー 勇気を出して「社内公募制度」に応募されたのですね。Bさんはいかがでしたか?
Bさん:私の場合は、公募のリストのなかに自分が携わったことのある業務があったので、応募することにしました。実はそのとき転職も視野に入れていたんです。当時携わっていた仕事と自分は、マッチしていないのではとかなり悩んでいたので……。
そういうときは、仕事へのモチベーションやコンディションにも影響が出ます。だから、今のままで自分はいいのだろうかと考えていました。
社内公募制度に挑戦しようと決めたときはもちろん緊張しました。でも「ダメでもともと。採用されたらラッキーくらいに考えよう」と言い聞かせて、気負わず応募できたと思います。用意されている応募フォームに申し込むだけで始まりますし。
とはいえ、自分の状況や環境を変えるチャンスでしたし、その後の選考フローは全力で臨みました。
社内にいながら転職の面接
ーー 面接はどのような雰囲気ですすみましたか?
Aさん:面接は、応募した部署の部長や役員が担当します。社内の知っている方々との面接なので、とても和やかな雰囲気で進みました。こちらの意図をくみとり、真摯に話をきいてくれるので、改めて「安心できる職場だな」と感じました。
Bさん:私の場合も同じです。査定面談よりもうんとフランクですね。
見知った方々との面接なので、緊張しすぎず、自分の思いや熱意をよりダイレクトに伝えることができたと思います。だから「あなたのスキルなら、この職種もいいかも。興味はある?」と逆に提案をいただいたり……。私のキャリアを一緒に考えてくれているなと感じました。
ーー 人事とのやりとりもスムーズでしたか?
Aさん:はい。「次のステップはこういうものです」と説明していただいたので、不安を感じずに面接を受けることができました。
Bさん:サクサクと次に進むイメージでした。応募そのものも、フォームに記入してクリックひとつで始まりますし、すべてがスムーズでした。
ーー 転職活動との違いはなにでしょう?
Aさん:正式な履歴書は不要ですし、転職活動の準備よりはるかにラクだったと思います。選考にあたって、自分のスキルを説明する資料を作りました。
Bさん:私の場合は課題提出がありました。今までの仕事の経験も活かせる内容でしたし、「いつかやりたい」と思っていたことだったので力が入りました。
転職活動と違って移動時間も必要ありませんし、社内の会議室に行くだけです。心身の負担はだいぶ違いますし、そのぶん選考に全力をかけることができました。
転職の一歩手前、今の半歩先の挑戦
ーー 新しいお仕事はいかがですか?
Aさん:仕事に対する姿勢は少し変わったと思います。自分で選んで、自分で勇気を出して飛び込んだ世界なので、モチベーション高く働けています。
じつは、ちょっと転職を考えていたので、よいタイミングで挑戦できたなと考えています。
こういった機会が用意されているのは、自分のキャリアデザインの選択肢が増えるということです。だから良い制度だなと思いますし、最初はかなり迷いましたが、自分の意志を自分の人生に反映させることができてよかったです。
Bさん:前向きに穏やかに仕事に集中できています。守秘義務がかなりしっかりしているので、周囲にも「社内公募制度を利用して異動した」ことはわからないですし。
それに、社内公募制度で採用となっても、会社が変わるわけではないので、大きな手続きもありません。なんならPCの設定もそのままです。ですから、人生の大きなイベント感は少ないです。なめらかに環境を変える感じです。
もちろん選考はありますし、簡単にパスできるものでもないようです。応募までにいろいろ悩むこともあります。でも、転職で見知らぬ人に自分をアピールするよりも、自分の良さを知ってくれている会社に改めて自分をアピールできるのは、会社だけじゃなく自分にとってもメリットが大きいと思います。
もしまわりに自身のキャリアや仕事について悩んでいる同僚がいたら、転職の一歩手前の選択肢として、現状から半歩先の挑戦として、社内公募制度への挑戦を考えてほしいです。