この記事はアピリッツの技術ブログ「DoRuby」から移行した記事です。情報が古い可能性がありますのでご注意ください。
一瞬寝る睡眠方法、マイクロスリープ。その危険性と付き合い方、可能性についてまとめました。
日中、仕事をしているのにウトウト…気がついたら寝落ちしていた…。そんな体験をした人は多いかと思います。重大な病気が隠されている可能性もありますが、多くは睡眠不足を指摘されるでしょう。
ただ、仕事に追われる現代人としては、なかなか改善するのが難しいもの。そこで、今回取り上げるのが「マイクロスリープ」です。
1. マイクロスリープとは
急に睡眠状態に移行してしまうことで、1秒未満から30秒弱の睡眠に陥ります。
睡眠状態の間は動作を停止してしまうので、前触れもなく起こるこの症状は大きな危険性を孕んでいます。
2. 睡眠との違いは
睡眠は一般的に下記の過程を経て、睡眠状態へ移行します。
1. 眠気を感じる
2. 睡眠のための動作をする(横になる、目を瞑る、等)
3. 睡眠状態に入る
マイクロスリープでは1と2、特に2の動作をすることなく3に移行することを指します。
そのため、「急に動作を停止した」ようになるのです。
3. マイクロスリープの危険性
マイクロスリープは、車の運転中やパソコンを用いた単純な作業を行っている際に起こりやすいといわれています。一瞬とはいえ外界からの情報を遮断し、動作を取れない状況に陥るわけですから、車の運転等危険な動作をする場合は注意が必要です。
4. マイクロスリープとの付き合い方
上記のような生活に与える影響、そして睡眠不足や精神疾患が原因といわれるマイナスイメージのため、悪いものと捉える人も少なくありません。ただ、そもそもマイクロスリープは、「脳の疲労が限界まで達した場合に、短時間だけ脳全体を休ませる防衛機能」であるため、体が発信する危険信号であるとも言えるのです。
また、一瞬のうちに脳を休めることが出来る、優れた睡眠法でもあるとも言われ、うまく利用することで短時間での疲労回復をすることが可能なのです。
5. マイクロスリープの実施方法とは?
マイクロスリープを実践する上で、下記注意点に気をつけることで効率の良い睡眠が取れると言われています。
- 眠るのに適した場所を確保する 意識を失っても安全な場所を選びましょう。
- ネクタイやベルトなど、体を締め付けるものをゆるめる 締め付けは不快な睡眠の原因となります。
- 体に力の入らない楽な姿勢をとる 2同様快適な睡眠のためには必要です。
- アイマスクや耳栓など、外部からの刺激を遮断する 睡眠の妨げを排除することはもちろん、顔の一部を隠すことで安心した眠りにつくことができます。
- 起きる時間を強く意識する 寝る前に意識していたことは、潜在意識として残りやすいといわれています。
- 眠くなる前に実施する 眠くなった後だと、そのまま眠ってしまう危険性が高いです。
マイクロスリープを実践しようとしてそのまま熟睡してしまった…!電車を乗り過ごしてしまった…!という人もいるかと思います。
短時間での覚醒がどうしても難しい場合、仕事を調整して睡眠時間を増やすなどの生活改善からはじめる必要があります。マイクロスリープはあくまで補助機能である、という意識を忘れないでください。
また、昼休み等休憩時間を使って15分~20分程度睡眠をとるのも大きな効果があるといわれています。
まとめ
以上のように、使い方に注意が必要ですが、うまくコントロールすれば有効活用できそうな睡眠方法であるといえます。昼寝が疲労回復を促し、生産性を向上したという話もあるように、この効率的な睡眠が仕事のクオリティを変えていく可能性は大いにあると思います。
「居眠りは悪いもの」 そんな意識を変え、睡眠という生理現象とうまく付き合っていくのが疲労を抱えた社会の中で求められているのではないでしょうか。