今回は社内の成果発表会「P-Review ’19」にて発表した、プランナ 江川 知良さんの発表を動画で紹介します。
※この記事は個人の研究発表であり、会社としての見解ではございません。
江川 知良
2019年4月ゲームデザイン部プランナとして入社。
入社後は主にマスタ設計や企画を担当。動画編集が趣味でYoutubeに色々アップしてるとか…
動画概要
江川氏は、弊社で受託しているゲームプロジェクトへ参加している、新人プランナです。
リリースの約1ヵ月前に、マスタをExcelからスプレッドシートでの運用へ移行することが決定し、マスタ移行作業やスプレッドシートでの運用に深く関わりました。
その中で知った、基本的には同じように見えるExcelとスプレッドシートの違いや利点などを細かく分析。これだけ覚えていればだいたいのマスタ運用ができる方法や、今日から使えるスプレッドシート関数・小技などを発見しました。
例えば、Excelからスプレッドシートにすることで、2人同時に作業をした時、スプレッドシートでは両者の作業が終わってから「.csv」をマージするため、マージの際にコンフリクトが起こらないこと。
また、ブラウザのタブで管理しているので、ウィンドウが重ならず見やすいことや、拡張機能や引用が簡単にできるなど、無駄な作業が発生しにくく、工数を効率的に使える、というスプレッドシートの利点をあげました。
さらに、Excelでは使用が難しかった、1セルに入れた式を複数行に適応する「配列関数」を用い、少ない計算量・入力量によってヒューマンエラーを抑えることの大切さや、参照元の列順関係なしに指定が可能かつ、1つの範囲として扱うことができる「{ }波括弧」を使用する小技についても詳しく語ってくれました。
マスタ運用は、ゲーム内の数値やデータに関わるのでミスは許されません。
その中でも効率化をし、新たな運用へも対応していくために、こうした技術共有をすることはとても大切ですね。
「スプレッドシートをExcelと同じように使うのはナンセンス!」
正しく使えば、マスタ運用の効率が向上します。
Excelとスプレッドシートって同じように見えて、結構違いがあるんですね!
アイコも正しく使えるように、まずは関数のお勉強からします。
便利な機能紹介
記事化にあたり、江川さんが実務で得た便利な機能を追加で教えてくれました!
GAS(Google Apps Script)が使える
僕が今関わっているプロジェクトではGAS(Google Apps Script)を使って、マスタデータをCSV出力をしています。
マスタデータを運用する上で必要な機能も、ネットワークを介して他のシステムと連携することも、GASを使うことで実装することができます!
実際に自分がマスタデータを運用する際に、便利だと思った機能を3つ紹介したいと思います。
便利な機能
・自動and手動バックアップ作成機能
毎朝自動でスプレッドシートのバックアップを作成する機能。また好きなタイミングで手動で全マスタのバックアップを作成できる機能。共有ファイルのスプレでも何かあった時に安心できる。
・csv吐き出し時エラー通知機能
複数のマスタを同時出力する際にどのマスタでエラーが起きているかをcsv出力時に通知する機能。仕様入力をすればマスタデータができるような構造ではエラーに気づかない時があるため、この機能は必須と言える。
・複数シート集約機能
ガチャやイベントなど、施策ごとにマスタを作成し集約させることで一つのマスタデータとする機能。スプレッドシートには500万セルという上限もあるため膨大なデータや長期運用の際はとても便利。
最後に
実際にスプレッドシートでマスタ運用をしていると色々な問題が生じると思いますが…
Excelでは難しい問題も関数とGASがあれば大体なんとかなる!
というのが9ヶ月ほどスプレッドシートを触ってきた自分の感想です。
スプレッドシートの知識は実例資料が見つかりにくいですが、非常に便利でみんなが扱いやすいマスタを作ることができるので、マスタ運用の際の一つの手段としてオススメです。
便利な小技や機能紹介まで、盛りだくさんでしたね!
アイコも使いこなせるようになりたいな~。