株式会社アカツキとアピリッツは、2021年6月より新しい採用戦略のひとつである「次世代ゲームプランナー育成プログラム」を開始しました。プロジェクトの中核となるゲームプランナーを両社で積極的に採用し、育成を行います。実はアピリッツには既にアカツキのゲームプロジェクトに参加しているメンバーが多数います。彼らはどのようにゲーム開発を行っているのでしょうか? アピリッツに新卒入社し、すぐにアカツキとの開発プロジェクトに入ることになった若手プランナーの江川に、自身の仕事と成長について話を聞きました。(2021年7月 取材)
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入社から2年のあいだに成長したこと
ーー 江川さんは新卒でアピリッツに入社したのですよね。今はアカツキさまとのプロジェクトで何を担当していますか?
2019年にプランナーとしてアピリッツに入社して、現在はアカツキさまのとあるタイトルでマスターデータの管理を担当しています。データ入力そのものは他のプランナーもできるのですが、たとえば、マスターデータの構成や、プランナーがミスなくデータを入力しやすいような仕組みを考えて管理するのが僕の主な仕事です。
他にも、テストケースを作成したり、さまざまなプランナー業務を担当しています。その中でも、マスターデータについては僕が一番詳しいので「マスターデータといえば江川!」といった形でプロジェクトに関わっています。
基本、アカツキさまとの開発では、全体的に幅広い範囲で仕事を任されることが多いので、現在の僕の立ち位置は少し特殊かもしれません。
ーー アカツキさまから「江川さんはパフォーマンスが高く、伸びしろも感じる」とお褒めの言葉をいただいてます。
ありがたいことに、その噂はいろんな人から聞きます。ちなみに、僕本人はまだ直接は聞いてないんですよね(笑) 「そうなんだ!?」ってうれしいですね。
たぶん、最初から良かったわけではないと思います。実を言うと、入社当時はプランナーの仕事内容すら僕はよくわかっていなかったので。
ーー プランナーの仕事ってどんなイメージだったのですか?
「ゲーム作るんだろうな」という、非常にざっくりしたものでした。
ーー (笑)。その初歩的な状態からプロデューサーに評価されるようになるまでに、どんなことをしましたか?
プロジェクトにアサインされた初期は、僕の役割は現在ほど明確には決まっていなかったので「できるところをやっていこう」と考えて動きました。
そうしていくうちに、今まで自覚していなかった自分の特性がわかってきたんです。
ーー どんな特性ですか?
まず、思いのほか効率重視でした。誰かが仕事で困っているなら、「こうしたらいいですよ」と伝えれば、早く仕事が進むと考えました。とくにマスターデータに関わるようになってからは、自分の業務の範囲外のことでも「ここの問題は、このメンバーならわかりそう」といったふうに人と人をつなげるのが得意でした。マスターデータを管理していると、そのプロジェクトにどんな開発メンバーがいて、何をしているかがよくわかるんです。
それから、最初はデータを扱うことは得意じゃないと思っていました。でも実際にやってみたら自分に合っているなと気がつきました。
ーー 効率厨な性格とデータの管理って相性よさそうですよね。
そうですね(笑)
開発初期、リリース、そして運営まですべて関われた
ーー アカツキさまとの仕事で学んだことってどんなことでしょう?
ゲーム開発における一連の流れを学べました。開発初期、リリース、そして運営まで関われたのは幸運だったと思います。
そういった経験は僕の糧になっています。中でもとくに印象深いのは「良質なエンターテインメントを作る上での姿勢」です。上下関係がほとんどなく、誰に対しても意見が言えて、誰の意見でもそれが良いものだとしたら、ちゃんと取り入れられる。
良いものを作るためには、自分の意見をぶつけるべきだという姿勢が身に着きました。
ーー それって、江川さんは最初からできたのですか?
いえ、最初は難しかったですよ!
新卒でアピリッツに入って、いきなり他社とのプロジェクトに参加することになって、自分のプランナーとしての長所や特技がまだわからない状態だったので、何をどこまでやればいいのかわかりませんでした。
でも、まわりの姿勢を見て、自分も見習っていきました。「教えてもらう」よりも「吸収していく」スタイルだったと思います。なにより、開発メンバーがみんな優しかったんです。質問や相談事があるときに「ちょっといいですか?」と話しかければ、二つ返事で「大丈夫です!」と応じてくれる。
現在の僕の役目はマスターデータ管理ですが、僕しか知らない部分もあるので、自ら伝えないといけない。伝え方がよくないときは「わからない」とフィードバックがあります。ですから、そこからさらに伝え方を工夫したり。コミュニケーションの大切さはこうして学んでいきました。
ーー 仕事でうれしかったことって、どんなことですか?
アカツキ内の新しいプロジェクトに移るときに、元いたチームのプロデューサーからねぎらいの言葉をもらえて本当にうれしかったです。あとは「社内で評価が高いよ」といったことを人づてに聞いた時には、しみじみうれしいですね。
このプロジェクトには、こんな人が向いてます
ーー アピリッツはアカツキさまと共同育成プロジェクトを始めます。実際にアカツキさまとの開発に携わっている江川さんの視点から考える「このプロジェクトにマッチする、成長できる人」はどんな人物ですか?
物怖じせずに話せる人ですね。アカツキの開発メンバーは、質問したことはきちんと答えてくれます。ですから、自分で「ここどうなってますか?」「ここどうしますか?」といったふうに、課題をちゃんと認識して動ける人は、プランナーとして伸びると思います。
聞かないと仕事が進まないですしね。
ーー 江川さんはこの2年間でどんなふうに成長したと感じますか?
まず、ゲームづくりのいろはを学んで、自分の中で曖昧なイメージだったゲーム作りの輪郭がはっきりしました。その流れで、企画書を作ったり、企画を考えることだけがプランナーの仕事ではないことも学びました。仕様書やデータを作る役目もありますし、開発メンバー同士の調整もあります。とくにデータづくりや調整は自分にマッチしている仕事だったなと思います。
そして、この2年間、プランナー業務に集中できたのもよかったなと思います。QAや外部制作会社とのディレクションといった広義の意味でのゲーム開発ではなく、ひたすらプランナーとして働くことで、自分が目指すプランナー像がよりクリアになりました。
オールマイティーに働けて、どこかしらで必ず活躍できるようなプランナーになりたいです。チームに1人いると安心感のある存在を目指して行きたいと思います。