ホーム インタビュー PM未経験から2年で実践「AI駆動型マネジメント」の極意。AIで実現できるのは作業効率化だけじゃない!
PM未経験から2年で実践「AI駆動型マネジメント」の極意。AIで実現できるのは作業効率化だけじゃない!
 

PM未経験から2年で実践「AI駆動型マネジメント」の極意。AIで実現できるのは作業効率化だけじゃない!

アピリッツでは、AIをプロジェクト管理や要件定義の根底から組み込む、先進的な取り組みが始まっています!今回は、PM未経験からわずか数年でAIをフル活用したプロジェクト運営を実現したプラットフォーム・ソリューション学部のTさんと、社内の技術動向を見守るCAIOの浅田 大輔さんに、その取り組みの裏側と「AI×PM」がもたらす未来について話を伺いました。
※イラストはAIで作成したものを使用しています

異業種からの転身、そしてPMとしてAI駆動への挑戦

――Tさんは入社2年目ですが、前職は異業種だったと伺いました

T: はい。前職はR&D(研究開発)部門でデータ分析をしていました。ただ、次第にデータを分析するだけでなく「要件に合わせてシステムを構築し、動かすこと」自体に楽しさを感じるようになり、アピリッツへ転職しました。最初はエンジニアとして業務を行っていましたが、昨年4月からPMとしての役割を担うようになりました。

――未経験から1年足らずでPM(プロジェクトマネージャー)を任されるようになったのですね
  業務の中にAIを取り入れたきっかけはありますか

T: AIの実践において入社当初は、コードの補完機能として使う程度でしたが、転機は昨年の秋で、AIモデルの進化(Claude4等の登場)により、大量のコンテキストを一気に理解させられるようになり「これはコードだけでなく、プロジェクト全体の管理に使える」と確信し業務のフローそのものにAIを導入し始めました。

徹底的に「AIとたたき合った」要件定義

――具体的にどのようにAIを組み込んだのでしょうか

T:画面スコープ外のAPIサーバだけのPoCシステム(研究基盤システム)の案件において、「プロジェクト管理」と「要件定義」にAIを導入しました。まずAIに「このプロジェクトの要件定義における、ドキュメントの構成案とたたき台を作ってくれ」と依頼しました。AIが出してきた案に対し、「この案件にはこれは必要だが、この要素は過剰だ」「このリスクが抜けていないか?」と、AIと徹底的に「たたき合い(ディスカッション)」を繰り返します。

ーーまるでAIと対話している様ですね

T:いわば、AIに24時間体制の「副PM」としてダブルチェックを依頼しているような感覚ですね。最初は管理するファイルの構成について、そもそも何を管理すべきか定義をして、必要なものを洗い出す部分からAIに相談しながらやってたんですけど、過去に入っていた案件の経験等からも次第に”型”が固まっていきました。自分の思考をAIにぶつけ、返ってきた内容でさらに自分の考えを深める。これを繰り返す事でお客様に提案する前の段階で、納得がいくまで精度を高め論理的な穴を極限まで塞いだ状態にする事ができます。

浅田:Tさんの取り組みで面白いのは、単にコードを書かせるのではなく、案件のベース自体をAIで管理しようとしている点です。これは社内でも珍しいケースでした。「この観点が必要だよね、だからこういう観点でレビューしてよ」っていうのを、AIに読み込ませてアップデートしていますよね。普段あまりレビューに慣れてない人でも、レビューを依頼する事がしやすくなる様な仕組みになってると思います。

T:決まったパターンやドキュメントがおそらく定まっていない事が多いと思うんですね。お客様と一緒に進めていくので。だからこそ、各案件の方々が独自に作成して引き継いだものを発展して使う事もあると思います。これらを少しずつ整理していけたら良いなという思いがありました。なので他の案件でも使えるようにしたいという考えがあり、環境によって違う部分はもちろんありますが、なるべく吸収する様に、ある程度パターンを細分化して、アップデートしたり指示を出してAIの精度を高める事は意識してました。

――AIをPM業務の核に据えたことで、どのようなメリットがありましたか

T: 一番は「漏れを潰せる事」です。これまで、ドキュメント作成は時間がかかるため後回しになりがちでしたが、AIなら対話を通じて即座に作成・更新できます。また、会議の議事録を読み込ませる事で、変更点をすべての設計書やタスク表に自動反映させています。実装段階で設計の細部が変わった際、AIに指示を出せば関連するドキュメントを一括でアップデートしてくれます。これにより、「要件定義で決めた事と、実装されている事が違う」という現場特有の乖離がなくなりました。

――「AI駆動型PM」の輪を広げるために重要な事はなんですか

T:実は自分が案件から抜けた現在も後任の方が、この仕組みをそのまま使い続けてくれています。仕組みをテンプレート化したことで、誰がPMになっても高い品質を維持できる状態に繋がっています。引継ぎの際に工夫した事は、「いきなりAIのレビュー結果を渡さない事」ですね。AIへの指示(プロンプト)は、定型指示として固定化する事ができるので、上位者が考えたプロンプトの出力をそのまま採用する事で、結果的に品質問題や手戻り、自身の判断能力が育たない事に繋がる事を避けたかったからです。AIの出力を鵜呑みにせず、自分で判断してAIに指示や指摘ができるようになる事が一番重要だと考えています。

浅田:今回の仕組みは「型」としてリポジトリ(GitHub等)に残っているから、引き継ぎも非常にスムーズだった印象を持っています。一方で、実際にAIを使いこなすためには、Tさんの言う通り「AIに何を問うべきか、AIの回答が正しいか」を判断する必要があり、「前提知識」と自分で考えられる「地頭力」が重要になりますよね。

――(浅田)ちょっと気になったのですが、「この言語だとAIの相性が良いな」と感じた事はありますか? 

T:あまり言語で異なる印象は持っていませんねモデルは気にしていてClaude系を使う様にしています。

浅田:最近見た記事だと「GeminiはPythonと相性が良い」、「ClaudeはJavaが強い」といった情報がありましたね。言語とAIモデルの組み合わせによって、ある程度の差分があると感じます。フロントからのリクエストを色々整形して、データベースに書き込む等の定型パターンが多いので言語の差というのはあまり大きく変わらないのかなと思いつつ、静的なチェックができるから型がついているほうがエラーを早期に検知しやすいのかなと思いました。

T: レイヤードやアーキテクチャーを守らせる様にレビューしたりプロンプトと共通設計を意識して書いたので、AIもそこの部分を見てレビューしてくれていて、よっぽど予想外な結果を書き出す事には繋がっていない印象ですね。

CAIO・AIソリューション学部長の浅田さんからは「ドキュメント量もかなり多く、必要なドキュメントの体裁をどうやって取り込んだのか?」「AIが持つべきチェック観点はGithubで入れてるのか?」などより実践に近い質問がありました。

Tさんの見据えるPMの未来。AI駆動の第一歩は・・

――今後の展望について教えてください

T: 今はまだバックエンドがメインですが、今後は画面(フロントエンド)やデザインチームのFigmaとの連携などにもAIを活用していきたいです。また、社内で情報整理がうまくいかずに苦戦している案件があれば、今回作ったようなAIの仕組みを導入して、情報の足並みを揃える手助けに繋げたいと考えています。結局、「苦戦している課題をなんとかしたい」という思いから今回の実践もスタートしたんです。要件定義やドキュメントの整備不足が課題だというプロジェクトがあれば、AIを使えば解決できるんじゃないかって思ったので。製造の手前の上流部分でAIを使う事で漏れなく正確に情報整理を行う、そのためのベストプラクティスを、これからも追い求めていきたいです。

浅田: Tさんのような取り組みは、アピリッツのAI活用のレベルを底上げする良い事例だと思っています。

ーー「なんとかしたい」という想いがAI駆動に繋がっているんですね。お二人ともありがとうございました!

過去のAIインタビューの様子はこちら

〈アピスピ編集者追記〉

休日は登山に出かけるというTさん。先日は山梨の大菩薩嶺(2000m級)を登頂したそうです。
一歩一歩、確実に頂上を目指す登山のスタイルは、AIという相棒を連れてプロジェクトの「漏れ」を確実に埋めていく彼の仕事の流儀にも重なって見えました!

アピリッツでは、AIはじめ【最先端の技術を駆使して組織の課題を解決する】事に熱量を持ち実践したい方を募集しています。CAIO浅田さんが、社内向け生成AIの利用環境を整備していたり、各種AIの活用を積極的に推進していたりするのは、【社会の変化に合わせて市場価値を意識した働き方を大切にする】アピリッツカルチャーの1つです!
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