その他
    ホーム プランナー シナリオライター 「読んで、見て、経験したことが直接糧になる」ゲーム用シナリオライティングの秘訣!タイムラインに沿って、構造分解しよう
    「読んで、見て、経験したことが直接糧になる」ゲーム用シナリオライティングの秘訣!タイムラインに沿って、構造分解しよう
     

    「読んで、見て、経験したことが直接糧になる」ゲーム用シナリオライティングの秘訣!タイムラインに沿って、構造分解しよう

    山田アイコ、発信します!
    今回は、アートディレクターとしてシナリオライティングを務める「鈴木 常信」さんに、シナリオライティングのコツや魅力、そして鈴木さんならではの手法についても教えていただきました。

    鈴木さん!お忙しい中ありがとうございます。
    今日はよろしくお願いします!

    こちらこそよろしくお願いします。

    鈴木 常信
    2018年5月コンテンツデザイン部にプランナーとして入社。
    入社後はアートディレクターとしてシナリオライティングや、サウンドや映像関連の発注など、演出まわりを担当している。
    著書にWizardry BCF/CDS攻略本、UO辞書、新映画宝庫などがある。

    著書
    ・ウィザードリィコレクション (LOCUSエンタテインメントシリーズ) 鈴木 常信、 アークライト | 1999/6/1
    ・初めてのネットトレード奮戦記|2000/8/1
    他多数

    キャラ同士が話し始めて進む物語

    シナリオライティングってどういうお仕事なんですか?

    設定を考え、物語を紡ぐのがシナリオライターのしごとです。
    それは剣と魔法のファンタジーの世界か?
    機械に隷属化された人々が反乱を起こすSFなのか?
    ゲームのなかで、どんな世界が広がり、どんなヒトやキャラクターや登場して、どんな場所で会話をするのか? そういうことを考えます。設定やシナリオがないと、ワールドそのもの、ゲーム自体が生まれないのです。

    本当に1から想像していくものなんですね。ゲームの世界の神様みたいなお仕事です!
    どういう流れで作っているんですか?

    大枠では、制作コンセプトが決まったら、世界観を設定し、構成を決めて、箱書きして、執筆という流れです。
    ただ、オリジナルと受注では工程を変えています。

    どんな風に工程を変えているんですか?

    オリジナルでは、コンセプト決めてからは箱書き飛ばして、いきなり書くことも。
    ざっとラフを書いて、キャラクターを遊ばせながら構成することもあります。

    キャラクターを遊ばせる?

    芝居を書いていると、勝手にキャラ同士が話しを始めるんです。
    人格や物語の立ち位置も、それによって調整します。

    キャラクター達がお話ししだしちゃうなんてすごい想像力です!
    そうなると想像して書くのって楽しそうですね!

    シナリオライティングに必要な技術って?お作法ってなに?

    ゲーム業界のシナリオライティングについて、くわしく教えてください。

    例えばRPGのシナリオ書く場合、ただ原稿を用意すればいいわけではありません
    表示システム、キャラクターのビジュアル、エフェクト、サウンドなどがあってはじめて、ゲーム上で花開きます。

    舞台や映画と一緒で、完成させるためには様々なひとたちの協力が必要です。
    書いた物語をどのように表現し、それを実現させるために何が必要なのか、考慮する必要があります。

    マネージャーやディレクターの指示で単に書くだけの場合もありますが、予算や期間を考慮しながら、設定や話のボリュームなどを自身で企画することもあります。

    いろいろな関わり方があるんですね~!
    ゲームのシナリオライターには、どういう技術が必要ですか?

    ゲーム会社で働く場合、シナリオはゲーム制作の一部です。
    文字まわり全体をまかされ、解説力が必要なヘルプであったり、文字を制御するタグや簡単な関数などプログラム的要素も必要になります。

    当然、キャラクターや表示演出そのものをつくらないといけないことも。
    CVの収録では、台本の書き方、現場でのルールもあります。
    幅広いジャンルのルールや知識、ゲーム制作のお作法を身につける必要があります。

    どんなお作法があるのか知りたいです!

    まず『収録現場でのお作法』
    これは、「指示出しで別コンテンツのキャラクター例を出してはいけない」や「収録以外の話をしない」など。収録時の暗黙のルール的なものです。

    次に『ゲーム制作専門のお作法』
    ゲーム会社に所属するシナリオライターは、やることが多いのです。ってことを言いたいだけです。

    単純に話を書くだけではなくゲーム制作で必要な「プログラムとは何か?」「グラフィックとは何か?」「どのように、制作が行われ、納期までに各セクションがすべきことは何か?」ということを理解しましょう、ということです。

    プログラムや絵が書けるほど精通しろいうことではなく、全体の流れや書くパートの作業を把握することで、自分がすべきことと、その優先順位に解を出すのです。

    なるほど、色々身に着ける必要があって大変ですね。
    鈴木さんはシナリオライティングについて学校などで専門的な勉強をされていたのでしょうか?

    編集プロダクションのバイトをして、ゲーム攻略本を書いて、ゲームの仕事でシナリオを任されるようになった、という叩き上げなんです。

    お作法や構成論は、本や知り合いの脚本家からのものです。
    でも、物語や映像を分析する目線や知識は、「東京国際ファンタスティック映画祭」で知り合ったマニアな友人たちとの会話で磨かれたと思っています。友人のなかには映画監督になった人もいます。

    学校以外のところで身につけられるスキルってたくさんあるんですね~!

    鈴木さんならではのシナリオテクニック。物語の構造を分解!?

    シナリオライティングでのコツがあれば教えてください。

    もともと、芝居をちょっとかじり、攻略本や映画のコラムなどを執筆していたので、物語の構造を分解・評価する手法をとりいれてます。
    自分で書いたものも、容赦なく斬って、調整するのです。

    自分で書いたものを斬るってなかなか勇気がいる調整ですね……。
    物語の構造分解ってどうやるんですか?

    物語は時間軸に沿って事象が生まれます。
    なのでタイムラインを切って、シーン別にキャラクターの状況や感情変化の書き出します。こうして構造分解することで、キャラクタライゼーションの歪みや、物語の起伏を調整します。

    想像していたよりもずっとロジカルです‼
    鈴木さんが影響を受けた作品は何でしょうか?

    間違いなく「Star Wars Ep4~6」ですね!
    物書きとしての心構えというか、人格を決定付けたのはオビ=ワン・ケノービの「Point of View」という言葉です。
    「物事の側面は見る角度で変化する」という概念は、キャラクターを描くうえで重要な視点です。

    読んで見て、経験したことが直接糧になる

    鈴木さんが考える「この仕事に向いている人」ってどんな人ですか?

    物を書くって、言語や情報などの知識力、書いた構造体を分析したり解を出す構成力、誰かがいいと思ってくれる話を創造する力、が必要です。
    だから、どれかひとつが突出してれば、それを活かした物語を書くことができるかと。

    得意なことを磨いていくんですね……!
    この仕事のやりがいを教えていただけますか?

    精神と寿命を消費して、一文字を紡ぎ出す。
    魂削りながらやれる仕事って終焉に向かって歩いているようで、楽しいです。
    この数年、いい仕事のお話をいただいて、書いて「おもしろかった」という言葉をいただけているのはありがたいことです。

    魂を削りながら取り組む仕事、かっこいいです!!!!
    いま、鈴木さんが力を入れて取り組んでいることを教えてください。

    好きなものを好きでいることですね。
    歳をとると、息をしているのにもエネルギーを使っているのを実感するので、音楽を聴き、本を読み、映像を見続けることを諦めないようにふんばっています。

    インプットをやめないって大切なことなんですね。
    今後の目標を教えていただけますか?

    昨日よりおもしろいものを書くことが目標です。
    あと、シナリオや映像にははやりすたりがあるので、映画、アニメ、ドラマ、バラエティ、漫画、小説、音楽など演出にかかわることには、これからもなるべく見続ける。読んで、見て、経験したことが直接糧になるので。

    シナリオライティング、奥が深いです……‼
    読んで、見て、経験したことが直接糧になる。とても素敵な考え方です。
    アイコもいっぱい読んで見て経験していくぞ~!

    記事を共有