ホーム デザイナ UX/UIデザイナ 「プレイヤーエクスペリエンス(PX)を知らずにデザインするなんて時代遅れ」(後編)【連載】ジェイコブ・ネルソンの世界一詳しいオンラインPX講座 第1回
「プレイヤーエクスペリエンス(PX)を知らずにデザインするなんて時代遅れ」(後編)【連載】ジェイコブ・ネルソンの世界一詳しいオンラインPX講座 第1回
 

「プレイヤーエクスペリエンス(PX)を知らずにデザインするなんて時代遅れ」(後編)【連載】ジェイコブ・ネルソンの世界一詳しいオンラインPX講座 第1回

→ 前編を読む

前編では、ユーザーエクスペリエンス(UX)のプロセスと目的をご説明しました。後編では、いよいよプレイヤーエクスペリエンス(PX)のプロセスと目的、そしてエクスペリエンスデザイン(XD)について、アピリッツのXDスペシャリスト”ジェイコブ・ネルソン”が解説します。今回も原文があります!

ユーザーは「楽しかった」から、また戻ってくるんです。「使えた」からじゃありません Click To Tweet

じゃあ、プレイヤーエクスペリエンス(PX)って何?

PXとは、あらゆるものを楽しくするためのプロセスです。PXの目的は、ユーザーの心を動かすことです。そう、キーワードは「感動」です。PXは、UXが大切にする「使いやすさ”Usable”」にこだわりません。とにかく楽しませるのです。たとえば、ネット通販でいうと、ユーザーがどれだけ簡単に購入できたかではなく、ユーザーがこの買い物でどう感じるかを重視します

そう、PXは、あなたにゲラゲラ笑ったり、ゲームのコントローラをテレビに投げつけたり、「やった!勝った!」とバンザイしてもらいたいんです。ボスを倒して最高の気分になってもらいたいのであって、「属性にあった魔法をメニュー画面からカンタンに選ぶ」ことは気にしません。それは、ネット通販も同じです。PXは次のようなことを重視します。

  • 欲しいものを探すのは楽しかった? ワクワクした?
  • いい買い物ができた?
  • このサイトに、またお買い物に来てくれる?

そう、PXの役目は、「感情」のトリガーを作ることです。それは、あなたが作るサービスや製品に必要な「正しい感情」を呼び起こすためのトリガーです。ある製品にぴったりなトリガーを実装することで、エンゲージメントを高め、リピート率を上げます。PXは、ユーザーをゲームやサイトやアプリに呼び戻します。ユーザーは「楽しかった」から戻ってくるんです。「使えた」からじゃありません。ユーザーが製品やサービスに感動し、愛着をもてば、それらとの思い出は特別なものになります。そうすれば、ユーザーと製品に感情的な絆がうまれて、リピーターになるはずです。

https://unsplash.com/photos/X0xMB7cqKBI

「えっすごい! じゃあなんで今までPXって誰も言わなかったの?」と思うかもしれませんね。まあ、UXとちがって「プレイヤー・エクスペリエンス(PX)」は耳慣れない存在ですし、世間での認知度は低いです。PXは約15年前にゲーム研究から生まれたもので、ゲームの「プレイヤー」に由来しています。

現在では、PXはゲーム以外のデザインやインタラクションのあらゆる分野に浸透しています。PXは、ウェブサイトやアプリケーション、その他のインタラクションにおいて、ユーザーに楽しい体験を与えるための、新しいデザインの潮流となるはずです。PXを核としたゲーミフィケーションの新時代が間もなく到来します。

体験は、UXが50%、PXが50%

UXとPXは別のものですが、同じ一つの体験に含まれています。インタラクションデザインは、UXとPXの核となるものです。UXでは、インタラクションデザインは「使いやすさ」に関連します。そして、PXでは、インタラクションデザインは「感情」に関連します。繰り返しますが、UXもPXも、ユーザーにとって、そしてビジネスにとって、大変重要です。

先程の例を使うと、UXは、ボスを倒すための呪文を、ユーザーにわかりやすく見つけてもらいます。そしてPXは、プレイヤーに興奮し、ゾクゾクしてもらいます。そうすることによって、ボス戦に勝ったときに、プレイヤーは「勝った!」と体験できるのです。

UX+PX=エクスペリエンスデザイン(XD)

PXは、エクスペリエンスデザイン(XD)を作るために必要です。でも今は欠けています。PXはデザインの次の潮流ではありますが、UXとどのように融合しているのかを理解しないと、うまくデザインできません。だから、いつかPXの波が来たら、PXのことだけを考えるのではなく、XDのことも考えてみてください。UXとPXについて考え、そしてこの2つがどのように働きあっているのかを考えてみてください。

PXって凄そうだけど、じゃあどういう仕組みなの?

前編でご紹介した表にあるように、「楽しい!」を生み出す方法は4つあります。「1:かんたんな楽しさ」「2:歯ごたえがある楽しさ」「3:みんなと感じる楽しさ」「4:真剣な楽しさ」です。

それぞれに、トリガーとなるアクションがあります。たとえば、あなたの製品に「これをさわったらなにが起こるかな?」と探させる要素を加えると、ユーザーは好奇心を抱き、びっくりします。また、コレクションやコンプリートの要素を加えると、ユーザーは没頭します。

適切なアクションを使えば、製品とユーザーとのつながりは、お金や物だけではなく、感情的なものになります。

友だちや家族、愛する人のことを考えてみてください。そこで湧き上がるのが感情です。深くて強い感情。それこそが、製品に対して、まさに必要なものなのです。そう、感情が必要なのは、 ゲームだけじゃないのです。

つまり、「楽しさ」はゲームだけのものではありません。アナログなものでも、デジタルなものでも、この世界のあらゆるものに「楽しさ」があるのです。ウェブサイトやアプリケーションにだって「楽しさ」はあります。ウェブサイトやアプリケーションを楽しくすることを「ゲーミフィケーション」と呼びます。そして、ゲーミフィケーションのニーズは高まっています。

私たちの未来は、便利なだけじゃなくて、楽しい未来

より多くの製品やインタラクションにゲーミフィケーションが加われば、世界はもっと素敵になります。これは多くの企業が気づいていることです。つまり、より魅力的で、長く愛されて、楽しんでもらう体験を作りたいのであれば、製品やサービスに「楽しさ」を加える必要があるのです。そして、これが長期的な成功の鍵となります。あなたが作りたいのは、使いやすい製品だけではありません。それ以上のものを求めているのです。ユーザーを感動させたいのです。

「これがないとダメ。 これがない人生なんて考えられない!」

これから先の2030年までには、AI、クラウド、IoT、モバイル、5Gの未来が待っています。私たちは直感的な体験やインターフェースだけでなく、感情についても、じっくり考えないといけません。製品やゲームに対して、PXを取り入れないビジネスは、やがて失敗します。PXとは、ユーザーにリピーターとなってもらうものです。プレイヤー・エクスペリエンスがなければ、あなたのデザインはゲームオーバーです。私たちにはすでにUXがあります。そして、片割れのPXを手にする時が来たのです。

さあ、新しい時代の幕開けです。エクスペリエンスデザインの時代へようこそ。

→前編を読む

採用のお知らせ
アピリッツは一緒に働く仲間を募集します
私たちと共に、セカイの人々に愛されるインターネットサービスをつくりましょう
くわしくは[採用情報]をチェック! もしくは[今すぐ応募]からのエントリーで、
採用担当者からすぐご連絡をさしあげます!
記事を共有

最近人気な記事